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CB400FOUR レストア日記

CB400FOURの画像

公開開始 2000年 5月22日
最終更新日 平成14年10月。


運 命

人間の運勢は、とんでもない所からやってきます。そんな事を実感しました。今年の始め、 私の単車仲間と昼御飯を食べながら、単車談義をしていると、どこからか「HONDA  CB400FOUR」のレストアベース車両が手に入りそうだと、誰かが言いだしました。 まさかその話がここまで進んでしまって、そしてもうその単車が私の手元に有るなんて、 誰が予想したでしょうか?
今まで気にはしていました。価格が高く、自分には手がでないと思っていたので、 何の準備も出来ないまま、何の予備知識も無いまま、話は進んでしまいました。 ですから、このHPに公開する準備はまだ充分に出来ていません。手元に単車が 有るだけで、マニュアルもパーツリストもまだ有りません。単車も引き上げただけで 写真を取る暇も有りません。手元に有るのは、借金だけです。
しかし、人気がある単車なので、いろいろなHPが公開されていて、今はそれを 便りに情報を集めている次第です。
皆さんからの情報もお願いします。もちろん格安な部品が有れば、もっとありがたい です。

その 1

ヘッドライト、保安部品を外し、まずはエンジンの始動を試みる。引き取りの翌日には キャブを分解清掃し、何とかエンジンに火が入ったが、アイドリングが安定せず、 フェールラインも新設しないと、今後の整備に支障が出る。そこで、筑波サーキット の練習日に、走行の合間をぬって、レストアを始めた。
まずはフェールラインの新設である。ガソリンタンクのガスを抜いて、燃料コックを 調べた。注入口から覗いた時には、内部に錆は発見出来なかったが、燃料コックの 取り付け部分周辺には、錆が付着していた。ワイヤーブラシで錆を落とし、フェール フィルターを点検。ストレーナースクリーンは破損していなかったが、写真の通り リザーブチューブの回りに巻いてあるストレーナーが、破れていた。
フェールコックの写真 外して見て、びっくり。コックの内部にある、ストレーナースクリーンは破損 していなかったので、しばらくこのまま使用する予定。しかし、心配なので、 市販のフィルターを増設した。

次は、オイル交換。エンジンを始動し、しばらく温めてからオイルを抜いた。 エレメントの周辺からオイルが漏れている。かなり激しく漏れていて、今後の レストアの重大な問題となるかも知れないと不安を感じたが、分解してみると パッキンが入っていなかった事が判明。
エレメントから漏れているオイルの写真 それほど長い時間、エンジンを始動している訳ではないが、受け皿には相当 量のオイルが溜まってしまった。
エレメント内部は、カーボンが付着していて、真っ黒である。もちろんオイルも 真っ黒。相当長い間、オイル交換をしていない様だ。

交換後のエレメントカバーの写真 オイルは漏れていない。

しかし、こうして下から覗いてみると、以外に錆が多い。今後中古車を買う 時には、こうして下から覗いてみるのもいいかも知れない。

それにしても、このエレメントを固定しているボルトは、明らかに再生品 である。


今回交換した部品
名称メーカー部品番号価格
エレメントVesrahSF−1001¥830
フェールチューブKIJIMA105−062¥810
フェールフィルターDAYTONA29640¥500
オイルBPSuper−V 4L 特売品¥2、980


その 2

6月25日の「SRX250」のレースも終わり、これからやっとレストアが進む予定である。しかし、 前もって必要な部品を買っておいたので、時間が有ればいつでも行える状態である。年末に行われる レースを当面の目標にして、これから本格的にレストアが始まる予定である。

今後のレストア、ならびにレースに向けてどのような問題が発生するか不明であるが、まずはノーマル の状態でサーキットを走って、一つ一つ問題を解決しないといけない。そんな訳で、最初はタイヤの 選択に悩んでしまった。今思えばそれほど悩む事はない。現存しているタイヤのうち、一番手頃で サーキット走行に有っている物を装着すれば良い事である。ダンロップ「TT100GP」しか 無いのである。悩んだのはタイヤのサイズであるが、これも結局ノーマルの状態を知る為には、 限りなく当時の物に近いサイズを選択するしかない。それで、下記の様なサイズになった。

  ダンロップ  TT100GP
      フロント      90/90−18   
    リア       3.50−18

何とも頼り無いサイズである。しかし私の所有している単車は全て年代が古いので、このくらいは 見慣れてしまって、横に最新式の単車を並べる事が無い限り、特に不安は感じていない。問題は その性能である。

次に考えたのは、マフラーである。ノーマルのエキゾーストパイプからマフラーまでの曲線は 現在の物にはない美しさがある(性能等の細かな部分はこの際問題としない)。サーキット走行では 常に転倒に見舞われる事を考えて、私としては初めて集合管を装着する事にした。(友人のアドバイス もあったが) 雑誌などの資料を前もって探していたので、当初は「ヨシムラ」しか現存していない と思っていたが、注文する段階になって、「モリワキ」も在庫がある事を知った。(共に再生産 品である事は間違いない。)そこで悩んだが、「女性的な曲線で仕上がっている方を注文」した。 (何とも曖昧な表現であるが、その内容は充分に相手に伝わった様である。)

手元に届いた物は「モリワキ」である。これが美しい事このうえない。単車乗りの感性が、こんな 所で一致するなんて、面白いと実感した。値段も「ヨシムラ」よりわずかに安価であったが、それに してもワンピースのマフラーを包装してる段ボールがでかい。ゴミを捨てる日には、肩身の狭い思い をして、そっと回収場所に出した。

サイレンサー取り付け部分の写真 しかし、問題発生!!

何とサイレンサーの取り付けフランジが、フレームの所定の場所と 合わないのである。

国内仕様のサービスマニュアルの写真と見比べて初めて判ったが ダンテムステップの取りまわしが、国内用と輸出用ではちがうのである。(私の単車のダンテム ステップはスイングアームに着いている。)よってサイレンサーの 取り付け部分も違っている。当面エキパイとシリンダーを止めている8本のボルトだけて、 走るしかない。

所どころにレストアの跡が現れてきた。まずはマフラーを止めているボルトが違っていたし、エキパイ とサイレンサーを固定するバンドの方向が違う。サイレンサーには転倒の跡も見えるし、エキパイの サビの出具合もまちまちである。もしかして、かなり大幅なレストアが施されたかも知れない。

フロントフォークインナーチューブにはサビが出ていなかったし、オイルシールも、破損していない。 しかし、フォークオイルは交換した。規定量は190tであるが、実際に抜いてみると、かなり 少ないし、汚れていた。しかも左右のオイルの色が違う。片方は赤みを帯びている。多分、 前回は大分ラフにレストアされたと思う。

次はドライブチェーンの交換である。幸い「CBX750」と同じサイズのチェーンを使っていて、 予備部品が手元に有ったので、それを使用する事にした。しかし、スプロケットも新しくしたい と思い、「AFAM」を探したが、受注生産品なので、諦めざる終えない。仕方なくこのまま 新しいチェーンを装着した。スプロケットも装着前に点検すると、それほど磨耗していなかった。 この先ホイールも交換する予定なので、当面はこのままで走る予定である。それにしても新旧の チェーンを並べてみると、同じ規格なのに新しい方が一回りも大きく見える。どうやら小判型の プレートの大きさが違う様だ。念のためエンジンを始動して回転させても、問題は無かった。 しかし、現代のリッターバイクも使用しているサイズをたった408tの単車に付けているなんて かなりのオーバークオリティーである。

P.S 当時のドライブチェーンは現代の物ほど質が良くなかった為、 かなり大きめのサイズが使用されていたようです。今では使われていない「630」と言う サイズも存在したそうです。

モリワキの写真 いろいろな角度で写真を取ったが、このアングルが一番良く取れていた。
クランクケースカバーに太陽光線が反射して輝いている。しかし、実際にはこれほどきれいでは無 い。細かな所のサビはまだ充分に取れていない。これからが本番である。

その他は下記の一覧表を見て頂きたい。メインキーシリンダーやクラッチケーブル、等細かな部品で ある。今の所必要としている部品に「製造中止」の案内は来ていないが、次のレストアの為に注文 した部品の中には、「製造中止」の案内が来てしまった。やれやれ、また問題が発生しそうである。


今回交換した部品
名称メーカー部品番号価格
イグニッション ASSY 35010−377−007¥20、400
キャブパッキンセット 16010−333−305¥930×4
クラッチケーブル ASSY 22870−377−000¥1,600
フェールタンクフロントラバー 17611−KE8−000¥210×2
プラグNGKD8EA¥380×4
ドライブチェーンRKRK50MO¥17,800
マフラーモリワキA100−102−2411¥49,000


その 3

いよいよサーキット走行の日を迎えた。それにしても朝から緊張していて、朝御飯もろくに食べられない。 走る準備は終えていたが、ゼッケンが付いていないので、フロントに即席のゼッケンを付け、各部の点検を して、ガソリンを入れて、暖気運転をした。走行前にタイミングライトでチェックを行いたかったが、 時間がなく、以前よりも排気にカーボンは入っていなかったので、あまり気にせずにコースインした。

ピットロードを走り出した時に、「遅い」事に気がついた。これは「SRX250」よりも遅いと実感した。

3週程して、裏のストレードでアクセルを全開にしても、エンジン回転が上がらない。ようやく9、000回転 まで、上昇した。それにしても遅い。エンジン回転の上昇もおかしい。4週程してピットイン。オイル漏れや、 各部の点検を簡単に行い、またコースに戻る。しかし、スピードが出ないので面白くない。タイムも1分30秒を 切る事が出来ない。

ハンドリングは素直で、操作し易い。変に切れ込む事も無く、振られる事も無い。タイヤはいたって柔らかい。 フロントブレーキは効かない。いっぱいに握ると、アクセルと接触してしまう。フロントのサスは、オイルの量が 多すぎたのか、固すぎる。リアはほとんどバネしか役立っていない。エンジンの振動は感じない。シフトは確実に 入るし、クラッチもよく切れている。ステップが接地してしまうし、今後サイドスタンドの根元も心配である。

問題が多い走行である。走り終わって、言葉が出なかった。今後いろいろとやる事が多すぎて頭が痛い。

ゆっくり休む時間も無く、2回目の走行時間となる。とりあえず、エアークリーナーを取って走る事にした。どんな 反応が出るか、実験したのである。今度は8、000回転までしか回らない。裏のストレートでやっと原付に追いつける くらいの遅さである。情けないくらいにエンジンの調子が悪い。こうなれば練習時間を無駄にしない様に、あまり無理を せずに、各部の慣らしを兼ねて走行を続けた。そして、気の思い一日が終わった。

最後にタイミングライトで点火タイミングをチェックしてみると、かなりズレている。1、4シリンダーを規定値に 合わせ、2、3シリンダーを合わせようとしたが、すんなりと決まらない。今日の走行はもう無いので、そのままに して一日を終えた。

それにしても、納得が行かない結果である。次回にはベンチテスターに載せる予定で、キャブを外し、その晩、部屋で オーバーホールを行った。フロートのプラスチックが変色していて、ピンにも段付きがある。メインジェットは 新品に交換したが、細かなエアーの穴まで、清掃出来なかった。手持ちの部品では、これ以上何も出来ないので、 同調のみ確実に調整し、パワーチェックに備えた。


今回交換した部品
名称メーカー部品番号価格
メインジェット #75 99202−601−0750¥300×4
メインジェット #80 99202−601−0800¥300×4
エキゾーストガスケット 18291−028−306¥225×4


生産中止部品
名称部品番号
メインジェット #7299202−601−0720


その 4

友人のパワーチェックに同行し、調子の出ない単車のパワーチェックを行った。
それほど期待はしていないが、ストックで37馬力出ているので、製造年代と経過時間を考えると 30馬力は出ていると思っていた。しかし・・・

パワーチェックの写真

何と、24馬力しか出ていない。

前回の筑波走行の不調は、キャブにあると思い、夜なべをして、オーバーホールをやり直したが、 こんな結果になり、意気消沈!!

パワーを測った単車屋のオーナーと原因を考えてみた。今までに行っていない整備を考えてみると、 バルブクリアランスの調整を忘れている。それに、高回転で不調なのは、フロートが充分に 動いていないかも知れない。早急に部品を注文した。


その 5

今回の整備内容は、フロート関係の部品全て交換する事である。たいした整備ではないので、 下記の部品を交換した事のみ、記録する。


今回交換した部品
名称メーカー部品番号価格
エアークリーナーエレメント 17210−333−610¥3、850
フロートバルブセット 16011−329−004¥2、600×4
フロートセット 16013−333−004¥2、650×4
チェーンアジャスターボルト 90119−283−000¥460×4
チェーンアジャスターナット 90307−283−000¥125×4
燃料タンククッション 17613−377−000¥1、450

油面を確認し、全てを組み込んで、エンジンを始動すると、今までより何となく「軽やか」に 回っている。7、000回転まで何のストレスも無く、回転は上昇するが、アクセルを戻した時に アイドリングが一時期不安定になる。これはガスが充分に来ていないかも知れない。
ちなみにバルブクリアランスも調整した。規定値は「0、05」であるが、「0、06」に揃えて おいた。1番、4番以外は大分クリアランスが狭かった。これもパワーダウンの原因かも知れない。 調整後は特に目立ってタペット音はしていない。


その 6

今回は、フロントブレーキのホース交換とパット交換である。将来的にはフロントフォーク、ホイール、 ブレーキも交換する予定であるが、その前に本来の性能を充分に発揮させ、25年前の技術の確認を してみなかったし、この単車のフロントブレーキキャリパーは、個性的なフローティング方式を 採用しているので、それらにも興味をそそられた。
径年変化によりブレーキホースは大分劣化が進んでいて、 所々にひび割れが見られる。いろいろと探すと、「PLOT」から、車検対応のステンメッシュホース が発売されている。この単車のブレーキホースは、マスターシリンダーから、ステアリングアンダー ブラケットまでと(そこには圧力スイッチが付いている)、そこから、フロントフェンダーまで(キャリパー からフロントフェンダーまでは、金属製のパイプが伸びている)の2分割であるが、「PLOT」の カタログには写真が出ておらず、どのような物が来るのか楽しみであった。
フィッティングには、鉄製の物とステンレスの物がラインアップされている。 それほど、「ステンレス」に執着している訳では無いので、鉄製の物を注文すると、「車検対応 ライセンスカード」には製造年月日が書いてあり、私が注文を出してから、制作している事が 判明した。ホースは1本しかセットされておらず、これではブレーキランプ用の圧力スイッチを 装着出来ない。「車検対応」といいながら、実は別売の圧力スイッチが必要であった。
ブレーキパッドは「FERODO」が供給している事を知っていたので、それもまとめて 注文した。いろいろなメーカーのパッドを使用したが、その中では、「FERODO」が一番 私の感性にあっている様だ。しかし、ストリート用からレース用までラインナップされて いるが、残念な事に、ストリート用しか作られていない。

ブレーキホースの写真 ホースの長さには問題が無い。交換は簡単に行える。キャリパー側のフィッティングの角度には 余り自由度が無く、メーター等に干渉しないよう、少し気を使った。
 フェンダーから 出ている「ホースガイド」は、ホースに合わせて無理やり曲げた。ブレーキオイルはセットの 物を使用した。エアー抜きをしても、大分余る量である。オイルの銘柄にこだわっている人には このセット内容には不満が有ると思う。何せ使わないオイルの価格も、セットになっているのであるから。

ブレーキパッドの写真 反面、簡単に装着出来なかったのがこのパッドである。「キャリパー B]側(ピストンとは 反対側)は、パッドベースを少し削るだけで装着できたが、問題はこのパッドである。
まわり止めの切欠きと、パッドベースが大きくて入らないのである。仕方なく、ヤスリで ゴシゴシ削りました。削っては合わせ、また削っては合わせ、30分程時間を費やした。 写真では、作業の途中で、「廻り止めの切欠き」部分を削っただけである。このあと 外周も満遍なく切削した。

交換後、まだ試乗はしてないが、今までの「こんにゃくブレーキ」から開放された。それでも NSR等のレプリカには、細かな接触感覚は敵わない。マスターシリンダーの分解整備を 行うと、もう少し「良い感触」になるかも知れないが、実はマスターシリンダーは別物を 用意しているので、その後の楽しみに今回は交換していない。


今回交換した部品
名称メーカー部品番号価格
ブレーキホースPLOT#ISF058¥7,000
ブレーキパッドFERODOFDB119¥5,500


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