hiohnuma@ruby.famille.ne.jpさんからのコメント
'83年に発売されたCBXは、当時のF-1クラスにおけるベースマシンとして使われま
した。特に目立ったのは'84年だと思います。当時のF-1クラスは、基本的にワーク
スチームはエントリーしておらず、ヨシムラ、モリワキなどのコンストラクターや
プライベートチームの活躍の場でした。'84年のF-1クラスにエントリーしているマ
シンの構成は、CBX750F、VF750F、GPZ750がほぼ同じ位の割合だったようですね。
中でもCBXをベースにしたモリワキZERO-7は、このクラスをリードしていました。
フレームはアルミの角パイプ、リアサスは2本サスで、レーサーとしての仕上がりも
非常に美しいものでした。ちなみにこの年モリワキからF-1に出ていたのは、A級は
八代俊二、B級(混走だった)はあの宮城光で、A/Bともチャンピオンを獲得してい
ます。
一方、プライベートチームで使われていたCBXは、それなりにレーサーらしい仕上
がりのものもあれば、ノーマルにゼッケンプレートを付けただけの草レーサーのよう
なマシンも8耐を走っていたりして、今とはだいぶ様子が違っていて面白いですね。
翌'85年からは、F-1クラスにもワークスマシンが続々登場するようになり、レース
の様相が一変します。ホンダがワークスマシンにRVFという名前を使い始めたのも、
この年からです。一方で、スズキからはGSX-Rが、ヤマハからはFZがデビューし、空
前のバイクブームを背景としたマシンの世代交代が一気に進み、水冷・アルミフレー
ムの時代へと移っていった訳です。
CBXは、こうした時代の狭間に生まれたため、レーサーのベースとしては短命であ
ったということになります。