酔っぱらいの国へようこそ

工具のページ

ソケット レンチ


最終更新日時:平成16年 8月15日。

自動車産業がアメリカで花咲いたころ、多くのネジを素早く操作出来る様に考え出されたのが、この 先端を差し替えていろいろなサイズに簡単に対応出来る様に考えられた、「ソケットレ ンチ」と思います。何せ合理的な人種ですから、多くの工具を所有するより効率がいいので、即 座に世間に知れ渡ったと思います。
しかも、機械的な動きのあるハンドツールはこれしか有りません。皆さんも工具の扱っているお店に行く と、一番始めに立ち止まってしまう所と思います。

映画「ターミネーター 2」では、逃亡する主人公がメキシコに近い砂漠でピックアップトラックの スターターモーターを交換するシーンを見て、使っているソケットレンチとトルクレンチのメー カーが分かってしまう程、専門的な人もいると思います。

大きな特徴は、ハンドルと先端部分が分かれていると言う事です。しかもどのメーカーとも同じ規格 で「差し込み角」を作っているので、相性の違いによる使用不可能な事は有りません。反面、欠 点も有ります。油の付いた場合にはなかなか取れなかったり、目指すソケットが見つからなかっ たり、購入する時に間違って違う「差し込み角」の物を買ってしまったり、作業には適さない 「ハンドル」しか無かったり、「エキステンション(延長棒)」が無くて回す事が出来なかったり、 思ったよりも不自由を感じていると思います。

私の今までの経験を箇条書きにしましたので、読んで見て下さい

先端部分「ソケット」は、消耗品である
何せ小さい部品(?)ですから、簡単に無くなります。いつでもあきらめられる様に、そんなに こだわって高い製品を使う必要は無いと思います。
ハンドツール用のソケットは、パワーツールには使用しない
当たり前の事ですけど、インパクトレンチには使用しない事。必ず割れます。
エキステンションは、その都度適当な物を選ぶ
エキステンション(延長棒)を2本以上つなげて使用すると、怪我の原因にもなります。
「ハンドル」はじぶんの手に有った物を使用しましょう
値段が高い、安いではなく、たとえばラチェットの音が気にさわる物は精神衛生上あまり良くな いと思います。私は甲高い音がするハンドルはどうも苦手です。(これは歯数が細かい物に多い様です )音が気になって仕事になりません。
「ラチェットの歯数」はそんなに気にすることは無いと思います。
そんな事にいちいち気を使うより、ハンドルが短いともっと効率よく回す事が出来ると思います。
本締めには使わない事が原則。しかし最近のメーカーはそれを「売り」にしています。
確実に締めつけるには、やはり最後にめがねレンチで確認するくらいの余裕が必要です。
早く,しかも確実に作業をこなす為、ソケットはいつも整理しておく
一番の利点である「工具の数が少なくて済む」事を忘れてはいけません。
時々、給油
ラチェットの歯車に時々油を差しましょう。一般的に、甲高い音がする様になったら、油切れと 言われています。
もっと早く作業をしたければ、その分ハンドルとソケットを増やす
私の様にものぐさが板に付いて来ると、いつの間にか工具箱の中にはソケットとハンドルが常に 3セットくらい装着した状態で待機して、いつまでも整理出来ない状態になります。反面ハンドル を見るとそれに付いているソケットが分かるので、仕事が早く終わります。
ソケットメーカーが違うと、同じサイズのボルトでも回せないネジがある
ソケットの内側の形状の違いや、外径の違いで、奥まった所にあるボルト、ナットが回せない 場合が有ります。
現在日本では、「差し込み角」は1/4から1インチまで(ハンドツール)多くの物が、いろいろな メーカーから販売されています。自動車産業では、1/2インチまでが一般的と思います。それ 以上はもっとも産業機械(建設、船舶、機械一般など)で使われていて、あまり世間では見る事が 出来ません。JISでは「差し込み角」が1/4インチはソケットサイズが3ミリ〜14ミリまで、 3/8インチは5.5ミリ〜24ミリまで、1/2インチは8ミリ〜32ミリまでが規格化され ています。

ソケットについて、冷静に考えてみると・・

Snap−onとKokenの写真 Snap−onとKokenの写真 

たまたま同じサイズのソケットと持っているので、ここで2つ並べて紹介します。向かって 左側は「Snap−on SMW 301」で、右側は「Koken 4405M 30」 です。どちらのメーカーもナットとの接触面にオリジナルの工夫がしてあり、そこはこの 写真ではあまりうまく写っていません。双方ともナットと面接触をする様に考え出されて います。どちらが良いかは、この際問題では無く、それぞれの仕上げの違いを見てください。 ソケット外側のメッキは「Snap−on」の方が光っていますが、内側は「Koken」 の方がきれいです。内側の奥の部分は「Snap−on」の方が大きく削られていて、 その分軽量です。逆に外径は「Koken」の方が小さく仕上がっています。
さて、これだけの違いにしか見えません。しかし、値段は約3倍です。皆さんは どちらを買いますか? 私なら「殆ど同じ性能なら、安いもの」を買います。 性能の違いが同じ程度であれば・・・・この辺の解釈はいろいろと違うと思いますが。


ラチェットハンドル

差込み角  1/4 Inch

1/4インチのハンドルは実は、あまり使った事がないので、取り敢えず所有している工具の紹介 をします。

Perfect−Lockソケットセットの写真

Prefect−lock

これはあまり有名では有りませんが、私の記憶ではたしか新潟にある「ダイヤ精工」と言うメーカー のソケットセットです。ヨーロッパ方面に輸出専門のメーカーで、最近ホームセンターでもチラホラ 見れる様になったマイナーなメーカーです。ソケットはそこそこですが、ハンドルの作りがそれなり で、かわいらしい形をしています。他の日本のメーカーでは見られないデザインです。その昔、日本 の有名メーカーがドイツの工具ショーで見つけて、自慢げに持って帰ったら日本製であったと言う 笑い話を聞いた事が有ります。

Snap-on TM831の写真

Snap-on (1)

この二つのハンドルは共に同じ差込み角に見えますが、実は上の物は差込み角が3/8inchの 物です。(型番 FM70A)現在のカタログには載っていない様です。全長は113ミリと短く、 部屋の中で夜中に小さな部品の整備に大変便利です。下の物は、全長150ミリの1/4のハンド ルで、シールドヘッドですから、私の所有している物の中で一番新しい物です。(型番 TM83 1)1/4のソケットは主にキャブの分解整備に使っています。


差込み角  3/8 Inch

Snap-on F723とF12Lの写真

Snap-on (2)

一番始めに買ったブランド品のハンドルです。その当時、プッシュボタン式のワンタッチリリース 機構が付いていて確実な動作をしたのは、この下のハンドル(F723)だけです。歯数は20枚 ですので、作業角は大きく好き嫌いの分かれる所です。最近はこの下の写真のハンドルを多く 使っています。
上のハンドルの名称は、各社いろいろと名前をつけている様ですが、Snap-on 社では「ブレーカーバー」と呼んでいます。(型番 F12L) 長さは2種類あって、これは長い(12inch)の ハンドルです。
二つとも、グリップの形が気に入っています。使いよさは最高で、今のモデルは シールドヘッドを採用しているので分解清掃はできませんが、これは時々行っています。オイルが 切れて来ると動作音が少し甲高くなり、清掃を必要としている事がすぐにわかります。欠点が一つ 有ります。クランクケースなどオイルが頻繁にハンドルにかかる作業では、ハンドルが滑ります。 しかし、リリースボタンで簡単にソケットが変えられるので、この相反する事実はいつもやっかいに 思います。ある時カタログに「インダストリアル フィニッシュ」という物(メッキをしていない ハンドルで工場内で使用するコストを抑えた物)を発見し、購入を考えましたが、お金が足らず、 そして今でも購入出来ていません。

Snap-on FK720Aとコーケン 3763−150の写真

Snap-on (3)

最近はこの組み合わせをよく使っています。(ハンドル Snap−on 型番 FK720A  エキステンション Koken 型番 3763ー150)この他に、250ミリのエキステンシ ョンとの組み合わせ が一番のお気に入りです。とにかく素早く作業が出来ます。そして、エキステンションは「首降り」 タイプを使っていて、これも作業効率を上げています。このハンドルももうカタログ落ちしていて (すべてシールドヘッドに変わっている)、もう手に入れる事は出来ません。
手のひらに収まり、 素早い往復運動が可能です。本当に早くボルトを締める目的には最適と思います。

Snap-on F67B,F5L,FXW11Aの写真

Snap-on (4)

・スライディングTハンドル(型番 F5L)
・特殊ラチェット(型番 F67B)
・ボール付きウォブル・エキステンション(型番 FXW11A)
の組み合わせで、大変効率の良い作業が出来ます。本来、T形ハンドルは日本固有の工具で、こんな 便利な物は無いと思っています(この工具が日本の高度成長を助けたと思っています)。これにラ チェット機構を付けるともっと効率の良い工具に変身します。私が一番おすすめする組み合わせです。

NKC リベラルラチェットハンドルの写真

NKC

このハンドルの最大の特徴は、ギヤーを使わずにワンウエイ往復運動が出来るので、音がしないと いう所です。メーカーでは決して本締めには使わない様に、注意を呼びかけています。そのくらい デリケートな機構で、静かな作業環境を提供しています。最大の欠点は、左右の切り替えがソケット 差込み部のすぐ上の黒い部分を回して行うのですが、この部分が回しにくい点です。特に油まぎれの 手では、切り替えを行う事は出来ません。最近のモデルは少し改善された様ですが、もっと簡単に 行える様な、工夫が必要と思います。


差込み角  1/2 Inch

Snap-on SN18Aの写真

Snap-on (5)

一番使っているハンドルは、この「ブレーカーバー」です。ホイールのアクスルシャフトを締めたり、 とにかく大きなトルクを必要とする所には、すべて1/2のソケットを使用しています。全長は、 470ミリあり、何といってもグリップが好みです。私の場合、ハンドルのグリップ部はこの シリーズが一番の好みです。

Snap-on SF720の写真

Snap-on (6)

このハンドルももうカタログには載っていません。何よりの証拠が、ヘッド部が黒いロゴマークで 飾られているからです。この部分が黒い物はかなり昔のモデルすべてに当てはまります。 日本で買ったのは1990年頃ですが、長期在庫としてまだ販売店に有りました。もうお気づきに なったと思いますが、モデル番号の下2桁がラチェットの歯数を表します。1/2では少し荒い 歯数で、あまり使っていません。

Snap-on S67の写真

Snap-on (7)

3/8のハンドルでも使っている組み合わせですが、中心部はSnap-onの「S67」を使っていて、 他の部分には「Koken」のハンドルとエキステンションを使っています。もともとあまり使用 しない工具なので、お金をかけていません。使い心地がいいのは、やはりラチェットの音が私好み だからかも知れません。


ソケット及びソケットセット

差込み角  1/4 Inch

Koken 2400M ソケットセットの写真

Koken

1/4のソケットは紛失する事を前提に、国産の物を使っています。メーカーは「Koken( コーケン)」の6ポイントで、ホルダー付きのセットを買いました。(型番 2400M)
しかし、ホルダーのクリップはあまり良い作りではなく、ソケットをはめるには固すぎるし、取る 時も固くて変形してしまいます。ソケット専門メーカーなので、細かな所に気が回っていない様な 気がします。(ソケットは最高の物を作っているのに、残念です。)


差込み角  3/8 Inch

アームストロング ロングソケットの写真

ARMSTRONG

アメリカの工具メーカー「アームストロング」社のディープソケットです。何の飾りも 無く、素朴な所が気に入っています。そんなに頻繁に使用するわけではないので、 今のところその感想等は有りません。単にデザインが気に入って購入してしまいました。 「何も無ければ全て良し」と考え、良い工具の一員に入っています。

Koken ナットフォールディングソケットの写真

Koken

3450M 8o〜17o
ソケットの内側に小さなボールが出ていて、そこでナット(ボルト)が固定される構造を 持っているソケットです。マフラーの取り付け等、片手が使えずに、狭い所のナットを はめ込むのに便利です。特に単車より、車では重宝するソケットと思います。


差込み角  1/2 Inch

Koken 4100M の写真

Koken 4100M

スタッドボルト プーラー

スタッドボルト(埋め込みネジ)を外す時に使用するソケットです。右側がM6用、左側が M8用です。普段あまり使用する機会がありません。障害物の無い所にあるスタッドボルト なら、2個のナットを挿入し、固く共締めして外す方法があります。(私はダブルナット 方式と勝手に名前を付けました)この工具が必要な時は、狭い奥まった所にあるスタッド ボルトを外す時に役立ちます。構造はいたって簡単。(下記参照)しかし、ネジ部分と 接触するため、気を付けて使用しないと、ネジ部分を変形させます。ゆっくりと徐々に 力を加えて行く事が肝心です。

Koken 4100M 構造の写真 スナップリングとカバーを外すと、3個のローラーが見えてきます。それらを収納している ソケットの内側の形状にもご注意ください。おむすび型になっています。中央にボルトが 入り、ソケットを回すと、ローラーがボルトに引っかかると共に、おむすび型の部分に 引っかかります。おむすび型ですから、中心からの距離が短い所にローラーが引っかかると、 ローラーを固定する力が加わり、同時にボルトを固定します。一部の単車に使用されている 「ワンウェイクラッチ」と同じ原理です。
ローラーの長さはおよそ14ミリです。接触面積をなるべく増やす為、ボルトには 最低20ミリくらい差し込んでください。 ボルトとローラーが引っかかるまで、時には半周以上ソケットを軽く回す必要があります。 その作業はハンドルを取り付けずに、手で行ってください。「引っかかり」を感じたら ハンドルを差し込み、徐々に力を加えて行きます。ナットのネジ部分にローラーが接触 しますので、ネジの変形が発生する場合がありますので、取り外したスタッドボルトは ネジ部分を十分に確認してください。さもないと、今度はナットを痛めます。 このソケットは、ゴミの混入にも気を使ってください。ローラーを痛めたり、ローラーを 等間隔に保持している部品を割ってしまいます。使用後に中を洗浄し、エンジンオイルでも かまいませんので、塗布してください。

Koken ソケットセット 4248Mの写真

Koken

このセットは何かの記念に頂いた物で、私が指定したソケットセットです。10ミリから32ミリ までのソケットと、基本的なハンドルが付いたベースモデル的なセットで、メタルケース付きです。 そのケースのおかげでいつもきれいに片づいていますが、一つソケットを無くしてしまいました。 ハンドルは上記の物を使用しているので、ソケットとエキステンションしか使っていません。 ソケットの精度と使い心地は、特に何の欠点も見つからないので、常にKokenのソケットは スタンダードモデルだと思います。


T型レンチ

そもそも外国のメーカーには、「T型レンチ」と言う工具が見つかりません。初めてそれを 発見したのは、イタリアの「Beta」と言うメーカーのカタログでした。もしかすると、 「T型レンチ」は日本固有の工具かも知れません。今まで、どのページに載せるか悩んで いましたが、どうもその形の元祖がソケットレンチと思い、新たにここにページを 追加しました。

Beta Tレンチ #952の写真

Beta

上 #952−12
中 #952−10
下 #952−8
これは、大変便利なレンチです。デザインもスリムな所が気に入っています。全長は 400oあり、それに対しハンドルが166oと短いのが特徴です。先端部はユニバー サルになっているところも、特徴です。本締めには使いにくい所もありますが、とにかく 早くボルト、ナットを回す事ができます。


工具のページの「目次」にもどる

工具のページのTOPにもどる

ホームページにもどる

shiozawa@mb.infoweb.ne.jp