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単車のページ

CBX750F レストア日記


平成11年 8月 1日 更新終了。

私がこの単車を入手したのは、「チームSSO」のMASAさんから「新しい単車を買うので、安く 売るよ」と言われたのがきっかけでです。大分レストアは進んでいたが、私は約6カ月何もせ ずに保管していました。もう10年以上も前に大型2輪の試験を受けようと、練習に使って いたので、何となくなじみがあって買う事に決定しました。ところがそのレストアにはまって しまい、大分大金をかけてしまいました。
今考えると、もう15年前の単車である事を考えずに買ってしまった自分を反省する時もありま すが、ここまで泥沼にはまってはもう頑張るしか有りません。頑張って行きたいと思います。
最近何とか走れる様になって、町中を流していると、周りの目線が気になります。こんなマイナー な単車を知らない人が多いのではないかと思います。流行には流されず、自分の知識で直せる 単車を大事にして行きたいと思います。

早速コメントが入りましたので紹介します

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「コメント」




レストアの明細


過去のレストア記録

私が受け取った時は、前オーナーが走れる様にはレストアしてありましたが、6カ月間の間にすべ 水の泡に成ってしまった様です。フロントフォークのダストシールからオイルが漏れており、 それがフロントブレーキを汚していました。タイヤも磨耗しており、元気なのはエンジンの みです。メーター周りもかなりプラスチック部品に老化が有りましたが、走る分には問題な さそうなので、当分はこのままにしておきます。幸いシートは破れていないので、少しお金 が節約出来そうです。走った人の感覚では、どうもリアのサスペンションの動きが悪い様で、 これには大分お金がかかりそうなので、とりあえず走る状態にしようと、今までは、フロン トを中心にレストアを行いました。今までの工程はもう覚えていない所も有るので正確には記録 出来ませんが、下記のフローティングフレームに書きましたので、参照して下さい。

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「過去の整備記録」


平成11年5月17日(月)

去年買っておいたドライブチェーンの交換を行う。手持ちに「KTC」のチェーンカッターがあ ったが、これも前回壊してしまって代わりの部品を用意しておいた。当初チェーンの交換 のみで終わる予定であったが、スプロケットが異様に磨耗しているので、近くの部品屋に 急きょ買いに出かけた。ドライブスプロケットが15Tしかなく(純製は16T)仕方なく 購入。しかしこれが裏目に出てしまった。実際に走らせると「歯飛び」をしてしまった。 またお金を無駄にしたと反省し、純製部品を注文した。


平成11年5月30日(日)

今日はリアホイールベアリングの交換とマフラーの塗装を行う。まずマフラーを外した。思った より簡単に外れ、面食らう。どうやらマウントボルト2本が無かった。
約2時間かけて、錆を落としたが、取り敢えずこれ以上腐食しないのが目的なので、簡単に塗装 を行った。ついでにエンジンの調子を見ようと、エキパイとEXマニホールドを除いたら、 白い錆の様な物が出ていたので、ワイヤーブラシで簡単に落としておいた。だいぶカーボン も溜まっている様で、かなり黒い粉も出て来た。後で鼻を掃除したら、黒い鼻水が出て来て 驚いた。
ホイールのベアリングは特殊工具で簡単に外れる。グリースの酸化も進んでいて、もちろんベア リングにもだいぶガタがあった。ゴムのダンパーも弾力が無く、新しい部品を注文した。
マフラーの塗装を強制的に乾かす為に、エンジンをかけたが、1番と2番のキャブがオーバーフ ローしているので、アイドリングが安定しない。また悩みが増えた。
前回問題となった、ドライブチェーンの歯飛びは、どうやらドライブスプロケットに付いている ガイドリングとゴムのダンパーが原因の様で、純正の16歯に交換したら解決した。歯数が 少ないとこのリングが邪魔になって、歯飛びをしてしまうのである。



今回交換した部品

名称部品番号価格
ドライブスプロケット23801-MJ1-000\2,750
ガイドリング23820-MJ0-000 \2,250
リングダンパー23821-MJ0-000 ¥870
ベアリング96150-6304010 \770
ベアリング96140-6305010 \890
ベアリング96150-6204010 \700
パッキン18392-413-000 \570
オイルシール90753-MG5-670 \380
ダストシール91253-442-003 \450
Oリング91302-MA6-003 \195
スリーブ45111-MA3-006 \390


平成11年6月13日 (日)

先日のキャブのオーバーフローを直す為、この雨の降らない梅雨の合間に意を決して行った。去年の ツーリングの前に一度行っているが、4個のキャブを外すのは面倒である。
作業の前にプラグを外して、どの気筒かを確認すると予想ははずれて、4番(進行方向に向かって、右 側)が真っ黒であった。最初はスロージェットの同調不良と思っていたが、フロート室を開けて見ると 黒い不気味な物体が存在していた。取り敢えずすべての部分のゴミをエアーで吹いて、再び同調を 取ったが、暖気運転では特に問題は発生しなかった。しばらくぶりにガソリンを入れて燃料コックを 「ON」に戻すと再びオーバーフローが発生し、道端で調整をする羽目になってしまった。
やはり前回と同じように、燃料コックを「OFF」にすると、しばらくしてアイドリングは安定する のである。フロートが変色していたのは分かっていたが、もしかすると長年の径年変化によって、 本来の比重が狂ってしまったかも知れないし、黒い不気味な物体がガソリンタンクの腐食物かも知れ ないし、悩んでしまった。家に帰ってフロートの価格を調べると、一つ¥2.350円もするので 驚いてしまった。(これは現行のCB750と共通部品であった)あれこれと悩んでいると、昔 フィルターを買った記憶がある事を思い出し、夜ストックをあさっているとまだ買った時の価格が 付いている物が出て来た。
今問題なのは、リアの「クッションアームASSY」がもう3カ月も入手待ちで、このレストアプロジェ クトが進行出来るかどうかの瀬戸際で、今後高価な不品を注文することを控えている一番大切な 時期である。これが無いとレストアが進まず、この単車をあきらめないといけない。この時期にまだ ¥10,000円も出すのは許されない。今度の休日にはもう一度キャブの分解と、新しい燃料 フィルターを装着して、チャレンジしてみようと思っている。


平成11年6月23日 (水)

念願の「リアクッションアームASSY」が入荷したので、家の掃除と洗濯を終えて3時から作業を始め る。リアブレーキの部品も入っているので、作業がうまく進めば今日中に何とか形になると思って いたが、考えが甘かった。
スイングアームの塗装は今日のメインメニューなので、素早くこなしたかったが、ショックを取らな いと外れない事に気がつき、ショックを止めてあるトップボルトを外そうとすると・・・・

なんと,ボルトが折れている

思わず、笑ってしまった。これではおかしな振動が出る訳である。しかし根本的にショックの動作 不良の原因ではないと思った。ボルトは途中で折れていたので、ショック本体が外れない。仕方なく エアークリーナーボックスを外して、フレーム側に残っているボルトの残骸中心をドリルで穴を開け る。「エキストラクター」も用意していたが、ボルトヘッドとは反対側から穴を開けているので、5ミ リ程穴が空くと、ドリルの回転にネジがかみ合って簡単に取れる。
スイングアームも簡単に外れる。しかし何となくおかしい。スイングアームのベアリングを取ろうと ピポットカラーを外そうとする が、これもなかなか抜けない。仕方なく金属棒をつかってハンマーで叩いてみると、段々と抜けて来た 。すると・・・


ニードルベアリングのローラーがポロポロ落ちて来た

完全にベアリングが錆びついていて、固着していたのだ。これではスイングアームは動かない。しかし このベアリングを新たに挿入するには、油圧プレスが必要と思うが、私の手元にはそんな大がかりな 工具は無い。またも「お先真っ暗・・・」


平成11年7月23日(金)

再生したスイングアームの画像

また部品の入荷待ちで、作業が遅れた。今回入って来ないのはスイングアームのピポットベアリング である。この単車には左右に異なったタイプのベアリングを使っていて、問題の物は進行方向右側の ラジアルボールベアリングである。仕方なくスイングアームの塗装と秘密の(?)表面処理を施し、 やっと購入したデジカメで写真を取った。
どんな表面処理かは、まだ秘密です。結果が良ければ発表します。意外に簡単でおどろいてしまい ます。
こうして上から見ると、左右が対象では無いのには驚いた。今後カスタムするには問題のある 部品である事は間違いない。



今回交換した部品

名称部品番号価格
ダンパー・リアホイール41241-MA6-000\430×4個
ベアリング・ニードル91071-MJ0-004\810
スライダー・チェーン52170-MJO-000\1,150

価格は当時の価格です

心配していたニードルベアリングの圧入は、念の為、挿入部を軽くサンドペーパーで磨いて、 プラハンで簡単に打ち込む事ができました。(やれやれ・・・)


平成11年7月28日(水)

やっと梅雨が明けて、暑い夏か来たと思ったら、この7月は体調を崩し、ほとんどレストアが進んで いない。今日はやっと体調が戻ったので、部品をすべて組み付ける事を目標に作業を行った。


新旧二つのフロートの画像 >h3> まずは、キャブのフロートとフロートバルブの交換である。ごらんの通り、右側が今まで使用していた 部品で、左が新しい物である。こんなに色が違うと、つい変えてしまいたくなり、高い出費となった。 実際問題として、この色の変化がフロートの動作環境にどのように影響しているかは分からないが、 変えるべきと自分で確信している。バルブはあたり面に老化が見られ、これでオーバーフローが解消 できると、確信した。ついでに「kijima」のフェールフィルターも装着。今まで部品庫で 寝ていた物がやっと日の目を見る事が出来た。
キャブ装着後の画像

フロートとフロートバルブの交換にはそれほど時間がかからないが、キャブを装着するのは困難で あった。インシュレーターのゴムが言う事を聞かないのである。左の写真までやるのに1時間15 分もかかってしまった。
左下の写真は、やっとリアホイールを装着し終わった時の写真である。ここまでで2時間45分 かかった。
最後にリアブレーキキャリパーのオーバーホールを行い、すべて組み上げるのに5時間30分。 早いのか、遅いのか自分でも分からないが、途中で捜し物をしたので、時間がかかってしまった。



リアホイール装着後の画像 すべて装着後の画像

最後にエンジンを始動してみた。全体的にガスが濃いのでチョークは必要としなかった。暖気後アイド リングが安定していて、約1、200rpmで4気筒の音を響かせていた。リアのサスペンションも まだ固さが残っているが、ダンパーの効いた硬めの仕上がりになっている。
次回は試乗をし、その結果をお知らせします。


今回交換した部品

名称部品番号価格
オイルシール91213-MB2-006\250×4個
ベアリング・ラジアル96100-6202010\330×2個
アームASSY・クッション52470-MJ0-000\8,400
フロートセット16013-MA6-003\2,350×4個
バルブCOMP・フロート16155-413-751\880×4個
ボルト、フランジ90182-MB2-003\250
ケーブルCOMP,コントロール52650-MJ0-003\2,850
ダストシール91262-MB2-005\175×2個
ピストン45107-MA3-006\1,050×4個
ブーツB45133-MA3-006\185
ブーツ、ピン45133-166-016\130×2個
スリーブ45111-MA3-006\630(?)
リテーナー、リアブラケット43112-445-631\670(?)
ペダルラバー24705-KE8-000\180

その他に、ブレーキパッドも新品に交換。

メーカー部品番号価格
FERODOFDB 244R\3,840

※価格は当時の価格です

書き忘れましたが、リアブレーキキャリパーのピストンシールとダストシールは、在庫があったので ついでに交換してあります。


平成11年8月1日 (日)

試乗しようとエンジンをかける事にしたが、なんと3日でバッテリーが上がってしまった。前回も充電 をしておいたが、どこかで電気が漏れているようだ。仕方なく、1時間ほど充電し、再度エンジンを かける事にする。しかしここでも問題発生。3番と4番のキャブがオーバーフローしている。以前 より、ガソリンのあふれる量が少ないので、そのままエンジンを始動するが、どうしてもアイドリング が安定しない。エキパイをさわってみると、なんと3番と4番が燃えていない。プラグを外して ガスを乾かし再度エンジン始動。しかし、また同じような結果である。最後の手段として、キャブの フロート室をプラハンマーで軽くたたき、フロートの動きに振動を与えるとどうやらオーバーフロー は落ち着いた。実はこの荒療法は、良くサーキットでやっている。走行時間の直前にオーバーフロー すると、この方法で対処している。簡単な物は直ってしまう。

「これが4気筒のアイドリングだ!!」と感心しながら、早速乗車。 「これが4気筒の加速だ!!」と再度関心。「これはま さに、フェザーベッドフレームだ!!」(有名なレーサーの名文句)と3度 も感心してしまった。

先週の風邪がまだ完全に直っていないので、あまり距離を走る事は出来ないが、約20KM走って 今日の試乗を終わらせる事にした。

次はいよいよ、ツーリングである。


いままでの経験から生かした教訓

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「教訓」




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