しかしコンロッドの大端部のベアリ
ングにもガタが発生している。クランクピンは圧入方式で、私にはこれ
以上分解出来ない。
専門の業者を探して、再生を考えている。
なんでこの写真を載せたかと言うと、コンロッドに刻印されている「51Y H
」という文字を見て頂きたい。実は当初使用していたコンロッドに
は「51Y A」と刻印されている。コンロッドは単品でも購入できる
が、我々の知らない時に、何らかの改良がされているのである。
間違えの無い様、何回も
点検し、そして上手く動いてくれる事を祈って、クランクケースを
閉じた。
ウエスに使っていた青いストライプのパンツが少し、はすか
しい。
名称 | 部品番号 | 価格 |
---|---|---|
クランクシャフト | 2NV-11400-01 | \30,300 |
クランクベアリング | 93306-30630 | \2,300 |
クランクベアリング | 93306-30622 | \2,300 |
ベアリング | 93306-20573 | \1,200×2個 |
オイルシール | 93101-25106 | \220 |
ロックワッシャー | 90215-16221 | \85 |
ピストンピン | 51Y-11633-00 | \750 |
ガスケット | 30X-12213-00 | \150 |
ガスケット | 51Y-11181-00 | \1,950 |
プラグ | 90883-11125 | \90×4個 |
ガスケット | 30X-11351-00 | \470 |
Oリング | 93210-78544 | \240 |
ガスケット | 90430-08178 | \120 |
Oリング | 93210-10096 | \80 |
ガスケット | 90430-06156 | \70 |
Oリング | 93210-35389 | \120 |
ガスケット | 51Y-15451-00 | \320 |
プラグ | 90340-14068 | \350 |
Oリング | 93210-14369 | \70 |
プラグ | 90340-32116 | \300 |
Oリング | 93210-32172 | \170 |
ワッシャー | 90215-16320 | \200 |
ワッシャー | 90215-16222 | \85 |
オイルシール | 93102-14209 | \180 |
オイルシール | 93102-22306 | \220 |
ベアリング | 93306-20477 | \1,100 |
ベアリング | 93306-20332 | \870 |
オイルシール | 93101-17093 | \210 |
ベアリング | 93306-00315 | \700 |
ベアリング | 93306-20427 | \1,100 |
Oリング | 26H-81847-00 | \500 |
そんな事に、このページ
を割いていても仕方ない。その後に発生した問題の解決の為、今まで行ってきた事を
改めて書き記します。
何事も無く、無事に「慣らし走行」を終え、いよいよ
本格的にコースを走ろうと思って、走行ラインに入って全開で走ってみたが、
体の動きも確かにぎこちなかったが、タイムが上がらない。その原因が判らないので
ある。何回も練習走行をこなしても、同じである。ある時、エアークリーナーボックスの
ふたを取って走行してみると、初めて判った事であるが、なんとクラッチが滑っている
のである。今まで、静かな走行音であった為、その違いに気がつかなかった。吸気音が
はっきりと聞こえてくると、エンジンの回転と走行速度の違いに、初めて気がついた。
自分でも情けないと思っている。体感できず、やっと自分のエンジンの音で気が付く
なんて。言い訳をする様ですが、ノーマルマフラーでしかもタコメーターが正常に
動きません。高回転時には、針が大きくフラフラと揺れていて、正常なエンジン回転
数を示す事が出来ない。
そこで、今回はクラッチのフリクションプレートと
スプリングを交換する事にした。
名称 | 部品番号 | 価格 |
---|---|---|
フリクションプレート | 5Y1-16331-01 | \1,600 ×5 |
クラッチスプリング | 90501-23141 | \260×4 |
オイルを購入する為、あるバイクショップに行くと、偶然昔の顔なじみに出合って
しまった。その彼が今は「シェル」のオイルを販売してる事を知り、彼の言う事には、
「モチュールと同等の性能、F−1のフェラーリ、GPのHONDA,Kawasaki
スーパーバイクも使用している」と言う言葉を信じ、今回は「シェル アドバンス
ウルトラ」を使用する事にした。どのオイルメーカーのカタログを見ても、その製品の
すばらしさを日本語のあらゆるほめ言葉を使用していて、どれがどの程度、他製品と
どの程度異なっているか、神髄を見抜く事は出来ない。後は自分で使用してみて、
今までのオイルとどのように異なっているのか、実験するしかない。
しかし、最終的に決定した用件は、オイルに研磨剤が入っていない事を確認してから
である。もちろん、カタログにこのような事は書いていない。実際にセールスマンに
話を聞いてみない事には、判らない事である。ここで言う「研磨剤」とは、モリブデン
の事である。一般的に金属同士の摩擦部分には、初期の焼きつき防止の為、少量の
モリブデンを塗布する事が望ましい。しかし、このモリブデンは研磨剤である為、
長く使用していると、余分な所まで研磨してしまう。特にクランク回りのベアリングには
よくないのである。ピストンとシリンダーの様に、金属部分が直接接触し摩擦をする
部分には必要であるが、前もって研磨されたベアリングには必要無い事。私のエンジンの
場合、初期の摩擦は終わっている(慣らし運転が終わっている)ので、研磨剤は必要無い
のである。
ところで、最近9、500回転から上の領域で、エンジンのパワーが出ていない。
プラグを何本も交換し、走ってみても改善しない。もう一度キャブのジェットの
確認と清掃をしようと、分解整備してみたら、何とセカンダリーキャブ(負圧式)の
ダイヤフラムを押し下げるスプリングが折れていた。折れたスプリングがダイヤフラム
の邪魔をして、全開になっていなかった。
何とも情けないトラブルである。もともと17年前の単車に信頼はしていなかったが、
予想以外のトラブルが多く、疲れてしまう。
以前に買っておいた「HONDA GB250」用電気式タコメーターも壊れてしまった。これでは
キャブの細かいセッティングが出来ない。あわてて純正のタコメーターに戻した。しかし、動作が
緩慢で、これも信じがたい。
名称 | 部品番号 | 価格 |
---|---|---|
スプリング | 30X-14286-00 | 記録なし |
しかし、キャブのセッティングに思わぬ時間を費やしてしまって、今まで充分な練習も出来ていないし、
タイムも向上していない。当日は雨が予想され、前日まで雨が降っていて、とてもドライコンディションは
望めないし、もしかしてまた空燃費が合わずにエンジンが回らないかも知れない。爆弾を抱えている。
不安が多いレースであるが、これも一つの
通過点として、冷静に見る事にした。いつもの練習の延長と思って、望む事にした。
当日は、8時から予選が始まりました。私は予選1組目です。路面は「ウェット」でした。
しかし、上から雨が降って来なかったので、その後は路面状況が良くなると思っていました。予選2組目が
始まるころには、「ドライコンディション」に変わっていて、結局決勝は予選順位の「頭取り」になりました。
私は、予選6番手なので、決勝レースでは2組目の6番目でした。「運」が良い事に、決勝レース1組目に
いつもの常連が多く集まっていました。彼らは13秒前後で周回します。私の決勝メンバーにはそのような
「早い連中」は数名程しかいません。何と運の良い事でしょう!!
しかし、問題が発生しました。予選走行中に、ガスが濃くて、一度エンジン回転を落としてしまうと、プラグが
湿ってなかなかエンジン回転が上昇しません。予選中に遅い単車がラインを邪魔してしまう場面が何回かあり、
その時にエンジン回転を落としてしまうと、走行できない状態になってしまいました。何とか2週ほど、クリアー
ラップが取れ、予選落ちが無い事も幸いし、無事に予選を終えました。
決勝までに時間があったので、一大決心をしました。ここでキャブのジェットを交換しても、またセッティングを
出す為には時間がかかります。そこで、空燃費全体を均等に薄くする為に、エアークリーナーボックスの蓋を
取る事にしました。エンジンを温め、10、000回転までの上昇は問題なさそうな事を確認し、本番に
望みました。
決勝はシグナルスタードです。「青」に変わった途端にエンジン全開。予想通りにエンジンは好調です。
11、000回転まで何のストレスも無く回ります。後はイケイケで走りました。楽しいバトルが
出来ました。ゴールイン寸前に1台抜かせそうでしたが、タイヤ一本分足りず、私は7位と思っていましたが、
オフィシャルに案内され、「お立ち台」に乗る事ができました。
初めての経験でしたが、まだキャブのセッティングに満足出来ていないので、今後またチャレンジし、もっと
上位を目指したいと思います。
レースは一人では出来ません。各方面の方々いろいろとありがとうございます。特に我が「レーシング
チームSSO」のメンバーのサポートには、ありがたく思います。入賞した本人より喜んでいた様で、
今後も楽しいレースが出来る様、お互いにサポートお願いします。
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今年の夏は記録的な暑さで、歳を取った事を実感している本人の体力を、みるみる奪ってゆき、
おまけに大好きな「酒」を飲みすぎていたようで、体力が低下していました。練習に思うように
行けないハンディーを取り戻そうと、レースの前日に同じレース仲間のO選手と練習を共に
する事にしました。
単車のセッティングは前回と同じように、今までの記録を取り出して、整備をしました。
私は何回か練習に行って行っていましたが(ほとんど記憶に無いくらい少ない)、明らかな練習不足
は、走行タイムに著名に現れています。O選手も練習する時間が無く、お互い本番前日の練習がレース
前の良い機会となりました。しかし、当日は朝から雨です。
かなり大きな雨粒が、どんよりと低く垂れ込めた雲から、絶え間なく落ちているのを見て、私は
練習走行を諦め、単車の清掃と、整備をしていました。O選手も走る準備をしていて、いつもならば
お互いに走行をあきらめているのですが、O選手は練習不足を取り戻そうと、やる気満々でした。
そんなピットに筑波の知人、M選手が現れ、雨の状態を見ながら走行を譲ってくれると言ってくれ
ました。筑波の走行は全て電話予約ですが、雨の日に限っては、当日でも券を買えるし、私たち二人は
特別走行を走る予定で、予約は入れておきませんでした。O選手はM選手の走行券を譲り受け、
大雨の中を練習に
向かいました。11月とは言え、もう路面は冷たいし、走り初めはタイヤの「馴らし」と体の「馴らし」
が必要です。何週かは、O選手の走行も馴らしを行っていて、私もストップウォッチの準備もせず、
自分の準備をしていました。そろそろ本格的に走行に入ると思って、彼をメインストレートで見送り
ながらストップウォッチのノブを押しました。ピットの正面を通りすぎ、第1コーナーに差しかかってから
目線を自分の単車に変え、次に彼が戻ってくるのを待っていました。
単車の排気音は私にとって、とても心地よい音に聞こえます。もちろん騒音を出す為にエンジンを
全開にしている物ではなく、走る目的の為に回転数を制御している「音」です。WGP等を見ていると
すぐに寝てしまうほど、母のおなかの頃に聞いた心臓の鼓動に似た、懐かしいそして、精神的にも
安定している、自分の世界に没頭出来る時間です。そんな環境で自分の単車を整備する事が、
何よりも一番の幸福なひとときでした。
何の不安も無く、自分の単車の汚れを落としていると、走っている単車の排気音が静かになりました。
メインストレートを見ると、第1コーナーで転倒があり、黄色い旗が大きく降られています。2台の
単車が倒れているのが見えました。そして、見慣れた合羽が視界に入りました。黄色い旗はいつの間にか
赤い旗に変わり、救急車がコースに入って行きました。「まさか彼が雨の日にそんなギリギリの走行を
して、転倒するはずが無い。彼は今走っているライダーの中で一番安全に気を使っていて、雨の日に
それほど無理をするはずが無い」と思っていましたが、M選手がピットに走ってきて、「後ろから、
追突されたみたいだ、今救急車に乗って、医務室に向かっている」と第一報を伝えてくれました。
いろいろな情報を整理すると、私が彼を見送った後、イン側から突っ込んできたTL1000が後ろから
スリップダウンして、彼の単車に突っ込んだようだ。後ろから突っ込まれたライダーはまるで後ろに引っ張られる
様に、単車から引きずり下ろされ、そして
コース上に叩きつけられ、乗っていた単車はそのままライダーの操縦も無く、まっすぐにコースアウト、
コース上に放り出されたライダーの腰には約200sある単車が当たり、路上転倒後コース上に止まった彼は走ってくる
単車をよけようとしたが、立ち上がる事が出来ずに、コース外まで転がって、やっとの思いで、スポンジバリヤ
にたどり着いたとの事である。
あいにく筑波の医務室にはレントゲンが無いので、その場では湿布する事しか出来ず、腰の状態を見る為
しばらくピットで彼の腰の状態を見守っていた。単車にはかなりの衝撃の後があり、明日のレース参戦は
ライダーも含め、不可能であった。休息を取って、腰の状態を確認すると、どうやら骨は折れていない
ようで、その後も腫れ上がる様子はない。車の運転が出来る事を確認し、なるべく早く医者に見せるように
帰路を急いだ。夜になって、彼から連絡が入り、骨には異常が無かった事を確認した。
帰り際、近くの単車屋に寄って脊椎パットを購入した私の気持ちを理解してくれるのは、多分
事故に見舞われたO選手しか判らない事であろう。今まで自分がそのような環境にお目見えする事は無いと思って
いたし、テレビで見ているWGPの転倒場面も、まさか実際に自分の身近に起こる事とは思っても見なかったので、
練習でもレースでも、余計な装備(?)は、付ける事はなかった。実際にその余計な装備のありがたみを実感し、
そしてそれがいつも筑波の友が身を持って体験した後では、今さら遅い自分の考えに反省している。
彼は事故後、しきりに脊椎パットのありがたみを訴えていた。
翌日はレース本番である。しかし、前日の事故の影響からか、精神状態が安定せず、落ち着かない一日でした。
ローカルレースの面白い所は、参加する所に意味が有ります。このレースの主旨もそんな所にあり、上位に
入賞しなくとも、スポンサーの賞が与えられます。今回は11月に行われるので、各レースの11位には、
衛星放送スポンサーから賞品が出ていました。決勝レースの最中にそんな考えが私の脳裏を遮りました。
サポートが無いのでピットサインは出ていませんし、どんなタイムでどこを走っているか判らない
環境で、何となくそんな思いが出てきました。12週のレースの終盤で、上位グループの2台が最終コーナーで
転倒してしましました。私の目の前のCBは、どうやら最終コーナーは失速していまい、簡単に抜く事が出来ました
が、あいにく黄色い旗が出ていて、追い抜き禁止です。そのままチェッカーフラッグを受けて、レースは終わり
ました。手元のあるレースのビデオを見ると、私のすぐ後ろにはトップが来ていて、危うく周回遅れに
なる所でした。
結局、11位に終わり、私の「甘い」考えどおりに、賞を受け取る事になりました。情けない結果ですが、
「頂ける物」は頂きます。総てのレースが終わり、表彰式になり、期待を膨らませていました。当日
NT1クラスに出ている友人といろいろ憶測した結果、「衛星放送の無料入会券」ではないかという
結果で、お互いの笑いを誘っていましたが、頂いたのはビデオテープ2本です。しかしその内の1本は
もう所有している物で、表彰台でインタビュウーの時に、「昨日友人が事故で今日のレースに参加できま
せんでした。今日はリベンジのつもりで参加したのですが、あいにくの順位で残念です。」そして商品の
感想を訪ねられると、「今日の商品は
先日欲しくて買ってしまいました。」と告げると、会場に残っている人の笑いを取ってしまって、もしかすると
私はレースをするよりも、お笑いの方が向いていると思ってしまいました。
次は3月4日です。でも、練習してません。また同じような結果になってしまうかも・・・・