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SRX250 整備日記 No.1


最終更新日時:平成13年 2月28日。


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その 1

今年のレースはすべてキャンセルしてしまった。いろいろな原因があり、それらが 絡み合って、レースに出る事が出来なかった。
その問題のひとつに、エンジンの不調がある。去年の春先のレースの直前の練習 走行中に、カムチェーンが切れてエンジンブローしてしまい、予備のエンジンに 載せ変えて、レースをしていたが(直後のレースはもちろんキャンセル)、その後 も練習を重ねたが、何となくエンジンに不調を感じ、現在はクランクシャフトの 交換を行っている。
CBX750Fのレストアも同時進行で行っているので、いろいろ予算的に 制約を受け、何とか先日クランクの分解まで、行う事が出来た。今後、その 組み立て作業が始まる為、その内容を公開しようと思っている。レースの レギュレーションの関係で、圧縮比や、ポート研磨、カムシャフトの交換 (そんなアフターパーツは無いと思うが)などの変更は出来ないので、 メーカーのマニュアルにそって、作業を行いたい。

初めてお目見えしたクランクシャフトの写真 ここまで分解するには、専用工具をそろえないといけない。YAMAHAの サービスマニュアルどおりに、すべての工具をそろえると、総額で約3万円程 払ってしまった。クランク1セットと同じ価格である。
少し斜めから見たクランクシャフトの写真 動かしてみても何の不具合も無いように思えるが、この時点では、まだ ベアリングを外していないので、なんとも言えない。人間の手で回すぐらい で異常が発見出来る様なら、とっくにこのエンジンは死んでいると思うが、 果たしてどこまでダメージが出ているか、楽しみである。
この先、クランクを外すにも専用工具が必要でる。
トランスミッションの写真 ミッションの歯車には、傷などの破損は全く見られず、とてもきれいな状態 であった。「フォーク・シフト2」には磨耗が見られる。この部品は交換 したい。
シフトドラムには少しオイルが残っている。まるで「バスクリン」 の様なこのオイルは、「モチュール」の化学合成オイルで、特にこだわって 使用している訳では無く、「300V」が高くて変えなかった為に、とり あえず同じブランドを使用している為である。一言で「いい」とは言えず、 欠点がないオイルである。
取り外したクランクベアリングの写真 クランクシャフト、メインアクスル、ドライブアクスルの取り外したベアリ ング。常にオイルに浸っていたので、外観上の不具合は無い。しかし、 脱脂してみると、スラスト方向(横方向)にガタが発生していて、 振ってみると「マラカス」の様な音を立てる。
取り外したクランクシャフトの写真 これも外観上の変化は見られない。

しかしコンロッドの大端部のベアリ ングにもガタが発生している。クランクピンは圧入方式で、私にはこれ 以上分解出来ない。
専門の業者を探して、再生を考えている。
クランク小端部の写真 これが問題の部分である。コンロッドの小端部にはこのような軽い焼きつき を発見、クランクを分解しないと、交換出来ない。
あたらしいクランクシャフトの写真 新しく購入したクランクシャフトアッセンブリー。今回は「51Y」では なく、「3WP1」を購入した。レギュレーションでも許される範囲である。

なんでこの写真を載せたかと言うと、コンロッドに刻印されている「51Y   H」という文字を見て頂きたい。実は当初使用していたコンロッドに は「51Y  A」と刻印されている。コンロッドは単品でも購入できる が、我々の知らない時に、何らかの改良がされているのである。
クランクの写真 クランクの写真
新しいベアリングを打ち込んだ左右のクランクケース。ここまで綺麗にして すべてのベアリングを打ち込むのにかなりの時間と脱脂剤を使った。

クランク最後の写真 トランスミッションとシフトカム、クランクすべてを組み込み、これで クランクケースを組み上げる事が出来る。

間違えの無い様、何回も 点検し、そして上手く動いてくれる事を祈って、クランクケースを 閉じた。
の写真 シフトリンケージ、クラッチ、バランスシャフト、1次減速など、すべてを 組み込み、これからクランクケースカバーをはめ込み、ほとんどの作業を 終える。

ウエスに使っていた青いストライプのパンツが少し、はすか しい。

今回交換した部品
名称部品番号価格
クランクシャフト2NV−11400−01\30,300
クランクベアリング93306−30630\2,300
クランクベアリング93306−30622\2,300
ベアリング 93306−20573\1,200×2個
オイルシール93101−25106¥220
ロックワッシャー90215−16221\85
ピストンピン51Y−11633−00\750
ガスケット30X−12213−00\150
ガスケット51Y−11181−00\1,950
プラグ90338−11125\90×4個
ガスケット30X−11351−00\470
Oリング93210−78544\240
ガスケット90430−08178\120
Oリング93210−10096\80
ガスケット90430−06156\70
Oリング93210−35389\120
ガスケット51Y−15451−00\320
プラグ90340−14068\350
Oリング93210−14369\70
プラグ90340−32116\300
Oリング93210−32172\170
ワッシャー90215−16320\200
ワッシャー90215−16222\85
オイルシール93102−14209\180
オイルシール93102−22306\220
ベアリング93306−20447\1、100
ベアリング93306−20332\870
オイルシール93101−17093\210
ベアリング93306−00315\700
ベアリング93306−20427\1、100
Oリング26H−81847−00\500


その 2

その後、「慣らし運転」を終わり、いよいよ全開で走行を迎える事が出来た。それ までには、オイル交換や、各ボルトの締めつけを確実に確認し、不具合が無い事を 確認済みである。
クランクまで交換したエンジンを初めて始動する時の事は、 あまりにも、そっけなく終わってしまって、何の感動も無かった。20年前に初めて 「モンキー」のエンジンを分解整備して、そして何回かのキックの後に、エンジンが よみがえった時の様な感動は、殆ど無かった。「こんな物ですか?」と言った具合の、 今さら何の事は無い、日常茶飯事の出来事の様であった。

そんな事に、このページ を割いていても仕方ない。その後に発生した問題の解決の為、今まで行ってきた事を 改めて書き記します。

何事も無く、無事に「慣らし走行」を終え、いよいよ 本格的にコースを走ろうと思って、走行ラインに入って全開で走ってみたが、 体の動きも確かにぎこちなかったが、タイムが上がらない。その原因が判らないので ある。何回も練習走行をこなしても、同じである。ある時、エアークリーナーボックスの ふたを取って走行してみると、初めて判った事であるが、なんとクラッチが滑っている のである。今まで、静かな走行音であった為、その違いに気がつかなかった。吸気音が はっきりと聞こえてくると、エンジンの回転と走行速度の違いに、初めて気がついた。 自分でも情けないと思っている。体感できず、やっと自分のエンジンの音で気が付く なんて。言い訳をする様ですが、ノーマルマフラーでしかもタコメーターが正常に 動きません。高回転時には、針が大きくフラフラと揺れていて、正常なエンジン回転 数を示す事が出来ない。

そこで、今回はクラッチのフリクションプレートと スプリングを交換する事にした。

クラッチ分解の写真 単車を少し斜めにして(エンジンオイルをこぼさない角度まで)、ここまでは 簡単に作業が進む。クラッチボスの接触面に、滑っている様な痕跡を発見。しかし、 新しい部品を購入する時間が無いので、このまま作業を進める。このあとは、新しい 部品を組み込むだけてある。
新旧、フリクションプレートの写真 5枚とも、新しいものと古いクラッチフリクションプレートを並べてみた。 実際に双方の厚さを調べても、殆ど違いは無かった。もちろん右側が新品である。 色の違いの他には、何も無い。こんな部品に又お金を掛けたかと、反省してしまった が、もしかするとこの色の違いが問題かも知れない。
クラッチスプリングの写真 これも、左が今まで使用していたスプリングで、右が新品である。この画像では 何の違いも見られない。実際に指で押してみても、殆ど違いが判らない。しかし、 私の錯覚かも知れないが、新品のスプリングは少し力強い様である。
クラッチプレートの写真 ここから先が問題である。左下のクラッチプレートの上部に、黒く焼きついた様な 部分が見える。この写真では見にくいが、(これはHPのデータをなるべく少なく させる為に、画像を小さくしているからで)明らかに焼きついている。しかし、今回 は予算と時間が無いのでこのまま組み付ける事にした。
プレッシャープレートの写真 このプレッシャープレートにも、滑った様な跡が残っている。これも予算の関係で 交換出来ない。
その後、クラッチをすべて組み付け、最後にプッシュロッドを 調整していて気がついたが、このプレッシャープレートの剛性はあまり無い。クラッチを ゆっくりと握ると、プッシュロッドの当たっている中心部分がわずかに動いてから、 プレッシャー部分がフリクションプレートと離れるのである。わずかに歪ながら、 クラッチが切れる事が判る。

今回交換した部品
名称部品番号価格
フリクションプレート5Y1−16331−01\1、600 ×5
クラッチスプリング90501−23141\260×4


その 3

クランク交換も無事に終えて、クラッチの滑りも治り、これから練習を重ねようと思って いると、思わぬ情報が入ったので、ここで紹介する。
これはもしかすると重大な スチャンダルかも知れないと思っているが、もう製造していない単車の事なので、 メーカーの責任は無いと思うが、それにしても、当時何も知らずに使用していた 消費者はそれを知ったら驚いていただろう。
それは、クランクシャフトのベアリング の取り付け方である。そもそも私の使用している単車は、初期型で、フレーム番号も 若く、400番まで行っていないが、私の次にクランクを交換した人から、驚くべき 情報が入ってきた。それは、重大な欠陥が有るにも関わらず、メーカーはそれを世間に 知らしめることなく、密かに部品を変えていたのである。それは、クランクベアリングを 支えるクランクケースに打ち込まれた(鋳込まれた)スリーブの事である。
友人の実際の作業中に発覚した事で、私は実際に見ていないが、私のベアリングの 打ち込み作業の時を思い出すと、クランクとスリーブの隙間から、オイルがわずかに 滲み出てきた事は覚えている。しかし友人の物は、スリーブとクランクにガタツキが あり、いくらベアリングを新品にしても、クランクがスムースに回らないのである。 下記にそのスリーブの写真を載せた。この矢印に示された部分が、鉄で出来ている スリーブである。

クランクベアリング スリーブの写真 私が以前クランクを交換する時に取った写真。鋳物のクランクに黒い鉄のスリーブが 入っている。これは圧入によるものか、鋳込む時に同時に制作された物かは、実際 に、切断してみないと判らない。

友人も2台のSRX250Fを所有しており、1台目のエンジンのベアリングの交換 時に、スリーブのガタツキを発見し、2台目のエンジンではその対策が施された 物を実際に見ている。同じ年代のエンジンで、しかも形式が変更になっておらず、 リコールも発生していない。現在、新品の部品は在庫が無く、実際にどの年代から 変更されているかは判らない。 残念ながら、それを証明する写真は掲載出来なかったが、その時に立ち会った 友人から、以下の様なデッサンを頂いたので、ここに掲載する。

クランクベアリング スリーブの写真

図に載っている友人のコメントが多少読みにくいと思うが、それにしても図を 見てもその違いが明らかである。こんな事が、許されるのであろうか? 私たちはレースで使用しているが、一般の消費者の一部である。
このHPを読んでいるメーカーの関係者が居たら、その事実の説明を お願いしたい。


その 4

オイルの選定

少し気温が上がってくると、エンジンの調子を左右するオイルに変化が出てくる。 今まで、どんなに気温が上がっても18度を超える事は無かったが、最近は20度 を超える気温になり、今まで使用しているオイルに不満を感じてきた。
クランクの慣らしもあり、オイル交換を当初は頻繁に行いたかった為安価な YAMAHA純正オイルを使用してきたが、練習走行の 後半になると、明らかに熱ダレによる出力低下を感じ始めた。オイルクーラーを 使用しているが、クーリングの面では問題が無いと思うがオイルの質が出力の 低下させていると感じた。常時高温状態では例えオイルクーラーを使用していても 質のいいオイルを使用した方が良いに決まっている。そこで以前使用していた 「モチュール 300V」を使用する事にした。このオイルは、150度までの 使用環境に適合していて、レース関係のショップで聞いてみても進められるオイル である。

オイルを購入する為、あるバイクショップに行くと、偶然昔の顔なじみに出合って しまった。その彼が今は「シェル」のオイルを販売してる事を知り、彼の言う事には、 「モチュールと同等の性能、F−1のフェラーリ、GPのHONDA,Kawasaki スーパーバイクも使用している」と言う言葉を信じ、今回は「シェル アドバンス ウルトラ」を使用する事にした。どのオイルメーカーのカタログを見ても、その製品の すばらしさを日本語のあらゆるほめ言葉を使用していて、どれがどの程度、他製品と どの程度異なっているか、神髄を見抜く事は出来ない。後は自分で使用してみて、 今までのオイルとどのように異なっているのか、実験するしかない。
しかし、最終的に決定した用件は、オイルに研磨剤が入っていない事を確認してから である。もちろん、カタログにこのような事は書いていない。実際にセールスマンに 話を聞いてみない事には、判らない事である。ここで言う「研磨剤」とは、モリブデン の事である。一般的に金属同士の摩擦部分には、初期の焼きつき防止の為、少量の モリブデンを塗布する事が望ましい。しかし、このモリブデンは研磨剤である為、 長く使用していると、余分な所まで研磨してしまう。特にクランク回りのベアリングには よくないのである。ピストンとシリンダーの様に、金属部分が直接接触し摩擦をする 部分には必要であるが、前もって研磨されたベアリングには必要無い事。私のエンジンの 場合、初期の摩擦は終わっている(慣らし運転が終わっている)ので、研磨剤は必要無い のである。

「アドバンス」の感想

まずは見た目では、以外に柔らかい事が上げられる。交換を行った日は気温18度の 晴れた日であった。15W−50でありながら、「サラサラ」と言った感じである。
交換後、まず感じた事は、シフトのタッチに曖昧さが無くなり、しかもギヤー 抜けが無くなった。エンジン音の変化は何も感じない。実際に走ってみても、体感 出来るほどエンジンの性能が上がっているとは思えなかった。
その後走行回数が 増えても、性能が向上したところは見られない。始動性が向上したが、これは外気温の 上昇も関係していると思う。今後どのような結果が現れるか、レポートは頻繁に 更新して行く予定です。

ところで、最近9、500回転から上の領域で、エンジンのパワーが出ていない。 プラグを何本も交換し、走ってみても改善しない。もう一度キャブのジェットの 確認と清掃をしようと、分解整備してみたら、何とセカンダリーキャブ(負圧式)の ダイヤフラムを押し下げるスプリングが折れていた。折れたスプリングがダイヤフラム の邪魔をして、全開になっていなかった。
何とも情けないトラブルである。もともと17年前の単車に信頼はしていなかったが、 予想以外のトラブルが多く、疲れてしまう。


その 5

キャブのセッティング

前回破損していたセカンダリーキャブのスプリングを交換する。そして、レースに向けて キャブのセッティングを出す事にした。しかし、筑波に行く度に気温と湿度が上がってきて、 毎回悩んでいる。いろいろとデータを取って、それを元にジェットを変えているが、思う様に 調子が出ていない。

以前に買っておいた「HONDA GB250」用電気式タコメーターも壊れてしまった。これでは キャブの細かいセッティングが出来ない。あわてて純正のタコメーターに戻した。しかし、動作が 緩慢で、これも信じがたい。

今回交換した部品
名称部品番号価格
スプリング30X−14286−00記録なし

前回初めて使用したオイル「SHELL アドバンス ウルトラ」の感想は、エンジンの調子が 悪いので(キャブのセッティングが合っていない)、まだ見極める事が出来ない。


その 6

2000

TUKUBA TOURIST TROPHY in JUNE

平成12年6月25日(日)

去年はいろいろと都合が悪く、レースをしていないが、その分エンジンのオーバーホールをしたり、タイヤを 新しくしたり、いろいろと準備をしてきた。今年こそレースを楽しみたいし、この一年の整備の結果を まとめる為にも良い機会と思っている。

しかし、キャブのセッティングに思わぬ時間を費やしてしまって、今まで充分な練習も出来ていないし、 タイムも向上していない。当日は雨が予想され、前日まで雨が降っていて、とてもドライコンディションは 望めないし、もしかしてまた空燃費が合わずにエンジンが回らないかも知れない。爆弾を抱えている。 不安が多いレースであるが、これも一つの 通過点として、冷静に見る事にした。いつもの練習の延長と思って、望む事にした。

しかし・・・・
TTTの写真こんな素敵な物を頂きました。

筑波サーキットで行われるこのレースは、入門者向けにいろいろと考えられていて、特に「NS−2」 クラスは、予選、決勝が2つ行われます。今回も39台の出場があり、予選落ちが無く、決勝レースまで 楽しめます。

当日は、8時から予選が始まりました。私は予選1組目です。路面は「ウェット」でした。 しかし、上から雨が降って来なかったので、その後は路面状況が良くなると思っていました。予選2組目が 始まるころには、「ドライコンディション」に変わっていて、結局決勝は予選順位の「頭取り」になりました。 私は、予選6番手なので、決勝レースでは2組目の6番目でした。「運」が良い事に、決勝レース1組目に いつもの常連が多く集まっていました。彼らは13秒前後で周回します。私の決勝メンバーにはそのような 「早い連中」は数名程しかいません。何と運の良い事でしょう!!

しかし、問題が発生しました。予選走行中に、ガスが濃くて、一度エンジン回転を落としてしまうと、プラグが 湿ってなかなかエンジン回転が上昇しません。予選中に遅い単車がラインを邪魔してしまう場面が何回かあり、 その時にエンジン回転を落としてしまうと、走行できない状態になってしまいました。何とか2週ほど、クリアー ラップが取れ、予選落ちが無い事も幸いし、無事に予選を終えました。

決勝までに時間があったので、一大決心をしました。ここでキャブのジェットを交換しても、またセッティングを 出す為には時間がかかります。そこで、空燃費全体を均等に薄くする為に、エアークリーナーボックスの蓋を 取る事にしました。エンジンを温め、10、000回転までの上昇は問題なさそうな事を確認し、本番に 望みました。

決勝はシグナルスタードです。「青」に変わった途端にエンジン全開。予想通りにエンジンは好調です。 11、000回転まで何のストレスも無く回ります。後はイケイケで走りました。楽しいバトルが 出来ました。ゴールイン寸前に1台抜かせそうでしたが、タイヤ一本分足りず、私は7位と思っていましたが、 オフィシャルに案内され、「お立ち台」に乗る事ができました。

初めての経験でしたが、まだキャブのセッティングに満足出来ていないので、今後またチャレンジし、もっと 上位を目指したいと思います。

レースは一人では出来ません。各方面の方々いろいろとありがとうございます。特に我が「レーシング チームSSO」のメンバーのサポートには、ありがたく思います。入賞した本人より喜んでいた様で、 今後も楽しいレースが出来る様、お互いにサポートお願いします。


その 7

TUKUBA TOURIST TROPHY in NOVENBER

平成12年11月18日(土)

 

この記録の公開について、だいぶ時間が過ぎてしまった事を初めにお詫びします。

なぜ、そんな時間がかかったかと言うと、今回は情けない結果になってしまったからです。 前回、幸運にも「お立ち台」に上がる事が出来ましたが、その後満足の行く練習時間も取れず(それは 本人の不徳のいたす所)、それに加え、初めての「アクシデント」に見舞われ、精神的にレースに集中でき ない状態と、今頃になって当時の事を思い出しています。
初めての「アクシデント」は、私本人に降りかかって来たわけでは有りませんでしたが、あまりの ショックに(まわりの人には冷静に対応していたつもりでしたが)、「走る「」事に、「争う」事に 集中出来ませんでした。
最近になって、やっと注文しておいたレースのビデオが出来上がり、それを何回も見直して、当時の 事を思い出し、やっと公開する気分になりました。その「アクシデント」とは・・・・・・

今年の夏は記録的な暑さで、歳を取った事を実感している本人の体力を、みるみる奪ってゆき、 おまけに大好きな「酒」を飲みすぎていたようで、体力が低下していました。練習に思うように 行けないハンディーを取り戻そうと、レースの前日に同じレース仲間のO選手と練習を共に する事にしました。
単車のセッティングは前回と同じように、今までの記録を取り出して、整備をしました。 私は何回か練習に行って行っていましたが(ほとんど記憶に無いくらい少ない)、明らかな練習不足 は、走行タイムに著名に現れています。O選手も練習する時間が無く、お互い本番前日の練習がレース 前の良い機会となりました。しかし、当日は朝から雨です。

かなり大きな雨粒が、どんよりと低く垂れ込めた雲から、絶え間なく落ちているのを見て、私は 練習走行を諦め、単車の清掃と、整備をしていました。O選手も走る準備をしていて、いつもならば お互いに走行をあきらめているのですが、O選手は練習不足を取り戻そうと、やる気満々でした。 そんなピットに筑波の知人、M選手が現れ、雨の状態を見ながら走行を譲ってくれると言ってくれ ました。筑波の走行は全て電話予約ですが、雨の日に限っては、当日でも券を買えるし、私たち二人は 特別走行を走る予定で、予約は入れておきませんでした。O選手はM選手の走行券を譲り受け、 大雨の中を練習に 向かいました。11月とは言え、もう路面は冷たいし、走り初めはタイヤの「馴らし」と体の「馴らし」 が必要です。何週かは、O選手の走行も馴らしを行っていて、私もストップウォッチの準備もせず、 自分の準備をしていました。そろそろ本格的に走行に入ると思って、彼をメインストレートで見送り ながらストップウォッチのノブを押しました。ピットの正面を通りすぎ、第1コーナーに差しかかってから 目線を自分の単車に変え、次に彼が戻ってくるのを待っていました。

 単車の排気音は私にとって、とても心地よい音に聞こえます。もちろん騒音を出す為にエンジンを 全開にしている物ではなく、走る目的の為に回転数を制御している「音」です。WGP等を見ていると すぐに寝てしまうほど、母のおなかの頃に聞いた心臓の鼓動に似た、懐かしいそして、精神的にも 安定している、自分の世界に没頭出来る時間です。そんな環境で自分の単車を整備する事が、 何よりも一番の幸福なひとときでした。

何の不安も無く、自分の単車の汚れを落としていると、走っている単車の排気音が静かになりました。 メインストレートを見ると、第1コーナーで転倒があり、黄色い旗が大きく降られています。2台の 単車が倒れているのが見えました。そして、見慣れた合羽が視界に入りました。黄色い旗はいつの間にか 赤い旗に変わり、救急車がコースに入って行きました。「まさか彼が雨の日にそんなギリギリの走行を して、転倒するはずが無い。彼は今走っているライダーの中で一番安全に気を使っていて、雨の日に それほど無理をするはずが無い」と思っていましたが、M選手がピットに走ってきて、「後ろから、 追突されたみたいだ、今救急車に乗って、医務室に向かっている」と第一報を伝えてくれました。

いろいろな情報を整理すると、私が彼を見送った後、イン側から突っ込んできたTL1000が後ろから スリップダウンして、彼の単車に突っ込んだようだ。後ろから突っ込まれたライダーはまるで後ろに引っ張られる 様に、単車から引きずり下ろされ、そして コース上に叩きつけられ、乗っていた単車はそのままライダーの操縦も無く、まっすぐにコースアウト、 コース上に放り出されたライダーの腰には約200sある単車が当たり、路上転倒後コース上に止まった彼は走ってくる 単車をよけようとしたが、立ち上がる事が出来ずに、コース外まで転がって、やっとの思いで、スポンジバリヤ にたどり着いたとの事である。

あいにく筑波の医務室にはレントゲンが無いので、その場では湿布する事しか出来ず、腰の状態を見る為 しばらくピットで彼の腰の状態を見守っていた。単車にはかなりの衝撃の後があり、明日のレース参戦は ライダーも含め、不可能であった。休息を取って、腰の状態を確認すると、どうやら骨は折れていない ようで、その後も腫れ上がる様子はない。車の運転が出来る事を確認し、なるべく早く医者に見せるように 帰路を急いだ。夜になって、彼から連絡が入り、骨には異常が無かった事を確認した。

帰り際、近くの単車屋に寄って脊椎パットを購入した私の気持ちを理解してくれるのは、多分 事故に見舞われたO選手しか判らない事であろう。今まで自分がそのような環境にお目見えする事は無いと思って いたし、テレビで見ているWGPの転倒場面も、まさか実際に自分の身近に起こる事とは思っても見なかったので、 練習でもレースでも、余計な装備(?)は、付ける事はなかった。実際にその余計な装備のありがたみを実感し、 そしてそれがいつも筑波の友が身を持って体験した後では、今さら遅い自分の考えに反省している。 彼は事故後、しきりに脊椎パットのありがたみを訴えていた。

翌日はレース本番である。しかし、前日の事故の影響からか、精神状態が安定せず、落ち着かない一日でした。

レース当日

当日は、一番初めに車検と予選が行われます。昨日の事故を引きずりながら、慌ただしい一日の 始まりです。雨上がりで、霧が出ていて、路面は濡れています。 昨日の事故が頭から抜けません。

ローカルレースの面白い所は、参加する所に意味が有ります。このレースの主旨もそんな所にあり、上位に 入賞しなくとも、スポンサーの賞が与えられます。今回は11月に行われるので、各レースの11位には、 衛星放送スポンサーから賞品が出ていました。決勝レースの最中にそんな考えが私の脳裏を遮りました。 サポートが無いのでピットサインは出ていませんし、どんなタイムでどこを走っているか判らない 環境で、何となくそんな思いが出てきました。12週のレースの終盤で、上位グループの2台が最終コーナーで 転倒してしましました。私の目の前のCBは、どうやら最終コーナーは失速していまい、簡単に抜く事が出来ました が、あいにく黄色い旗が出ていて、追い抜き禁止です。そのままチェッカーフラッグを受けて、レースは終わり ました。手元のあるレースのビデオを見ると、私のすぐ後ろにはトップが来ていて、危うく周回遅れに なる所でした。 結局、11位に終わり、私の「甘い」考えどおりに、賞を受け取る事になりました。情けない結果ですが、 「頂ける物」は頂きます。総てのレースが終わり、表彰式になり、期待を膨らませていました。当日 NT1クラスに出ている友人といろいろ憶測した結果、「衛星放送の無料入会券」ではないかという 結果で、お互いの笑いを誘っていましたが、頂いたのはビデオテープ2本です。しかしその内の1本は もう所有している物で、表彰台でインタビュウーの時に、「昨日友人が事故で今日のレースに参加できま せんでした。今日はリベンジのつもりで参加したのですが、あいにくの順位で残念です。」そして商品の 感想を訪ねられると、「今日の商品は 先日欲しくて買ってしまいました。」と告げると、会場に残っている人の笑いを取ってしまって、もしかすると 私はレースをするよりも、お笑いの方が向いていると思ってしまいました。

次は3月4日です。でも、練習してません。また同じような結果になってしまうかも・・・・


その 8

またまた故障の発覚である。

ある日、練習前に整備をしていた。エンジンを始動しようとセルモーターを回し、タコメーターを 見ると、何となくいつもと風景が違っていた。なんと、メーターの針がない!! 壊れたタコメーターの写真


何とも情けない姿。針が無いだけで、こんなにすっきりと スリムに見える。どうやら針と止めていた接着剤が老化して取れただけの様だ。

タコメーターの裏側の写真


本体を分解するには、ガラスを固定しているアルミの フレームを曲げれば、後は裏側のネジを外すだけで、取り外せる。以前にオーバーホールしたので、 前と同じようにドライバーとペンチでフレームのリップを曲げる事にする。

タコメーターの中身の写真


機械式タコメーターは、簡単な構造になっている。 青い矢印のパーツの根元は、ケーブルに繋がっていて、エンジンからの回転が伝わる。その先に ある丸い円盤は磁石になっている様で、赤い矢印が示しているカップ状の金属部品とは直接接して いないが、磁力で回る。それが針に伝わってエンジン回転数として表示される。普段から動きが 悪かったので、清掃して、油を差しておいた。

タコメーターの中身の写真


赤い矢印のカップ状の部品は、この角度からはっきりと 形状が判る。カップの下にはリターン用のゼンマイが着いている。

タコメーターの針の写真


針には2カ所にガイドが着いている。ボンドG−17で 確実に止めた。その後はメーターのフレームのリップを曲げて、元の様に取り付けた。ガラスを 固定しているゴムもだいぶ弾力が無かったので、シリコングリスを塗っておいた。

GB用タコメーターの写真


参考までに「HONDA GB250用電気式タコメーター の中身をご覧あれ。点火パルスを電圧に変換し、機械式タコメーターでリターン用として使用している ゼンマイを電気式ではそれに電圧をかけ、針を動かしている。写真にあるこのメーターはそのゼンマイ が壊れてしまって、この写真の為ごみ箱から出してきた。

この先、何が壊れるか、楽しみであり、苦しみでもある。乞ご期待あれ!!


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