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SRX250 整備日記 No.2


平成14年 6月23日 更新終了



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その 9

2001

TUKUBA TOURIST TROPHY in  MARCH

平成13年3月4日(日)

人と争うという状況では、誰よりも上位になりたいという欲求は付き物である。目の前のライバルに 追いつき、そして追い越して、そして後ろから来る物には道を明けず、誰よりも一番早くゴールイン するのが、「競技」である。そんな欲求に自分をコントロールする事が出来ず・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

右手負傷の写真


予選は一組で争われましたが、決勝は2組に分けられ、予選14番手を取った私は、決勝では 7番手のグリットを頂きました。「これはもしかして、入賞出来るかも知れない」と甘い考えが 脳裏をかすめました。
当日は関東地方を寒冷前線が通過するという天気予報が当たってしまい、9時ごろから冷たい 雨が降ってきました。前回11月のレースでは、NTクラスに出場するチーム仲間(MASA氏、 単車はSV650)と予選、決勝とも続けて行われ、慌ただしいピット作業を強いられましたが、 今回はNS−2クラスに当チームからは二人出るので、混乱を避ける為にMASA氏がNMクラスに乗り換えて 頂き(彼の配慮には頭が下がります 開催者に二つのレースが重ならない様に、NMもしくはNT にして頂きました)、予選、決勝とも余裕がある予定でした。しかし、雨によって MASA氏のタイヤ交換の作業が入ってしまって、体を休める時間が取れません。NMクラスの決勝が 終わると、NTに出場しているM選手にレインタイヤの装着です。自分の予選結果も満足に 検討出来ませんでした。決勝レース直前に自分のグリットを確認したくらいです。
決勝レースが始まると、スロースターターの私を何台かのマシンが追い越して行きました。そして、 目の前で2台転倒、2週目にも1台転倒、冷静にレースをして行く予定でしたが、ヘルメットの シールドが曇り始め、前車が見えません。シールドを明けると、私の目の前には、4台しか いません。「今のままでは、5位・・・何とかシャンペンシャワーを浴びたい」と悪魔のささやき が聞こえました。3週目から追撃を始め、第1ヘアピンでかなり追いつき、そのまま、ダンロップ 下に進入した所・・・・呆気なくフロントからスリップダウン・・・
上記の写真のように「おみあげ」を頂いて、私のレースは終わりました。

O選手が周回を重ねるのを何回も見送って、「たのしそうだな・・・」と一人、スポンジバリアに 寄り掛かった、泥だらけの親父(私)。

泥だらけの単車の写真

足払いをかけかれたように、フロントからスライドしたので、単車 本体の損傷はあまり有りません。ハンドルの方向が変わったのと、ブレーキマスターもあらぬ方向 を向いています。ブレーキレバーは交換します。ステップが曲がりましたが、何とか修正出来そう。 単車よりもヘルメット等の装備品の方が、ダメージが大きい様です。単車は、また直す楽しみが 出来ました!!!(悔しさと開き直り、複雑な心境)




その 10

メンテナンスジャッキの制作


そろそろ、6月のレースに向けて、単車の整備と、練習をしなければいけない。そもそも 3月のレースの転倒後、何かと忙しく、HPの更新もおろそかになっている。これでは いけないと思い、やっとの思いで、転倒の傷跡を直す事にした。
何もせずに放り出されたSRXは、各所に錆が出ていて、おまけに筑波の泥を各所に 化粧している。まずは掃除の開始である。清掃を終え、左のステップを直し、そして新しい 工具の紹介である。自作の工具で、「こんな物があればいいな」と思っていた物を、暇な 時間(夜な夜な)作っていました。まずは、その外観のご紹介。

自作パンダジャッキ

TOYOTA純正のパンダジャッキを利用し、単車用にアタッチメントを自作しました。 ジャッキの安定を出す為に、下部には50×100ミリのアルミ角材をボルト止め、 アタッチメントには、チャンネル材を応用し、フレームに当たる部分には柔らかい木材で 緩衝材を作りました。全て、自宅にあった物を再利用。
しかし、冷静に考えてみると、そんなに再利用出来る素材が、身の回りにある事が、何とも 恐ろしい。木材は、実はテーブルの脚です。丸い脚を鋸で縦に半分に切って、アタッチメントに 合わせる為、ノミを使ってかなり削りました。友人にもいろいろと試して頂き、かなり便利な 事を実証しました。

自作パンダジャッキ その2

マフラーを外して、フレームの下にジャッキをあてがい(下には平坦な場所が必要です) ドライバーをハンドルがわりにして、軽々と持ち上げる事が出来ました。スイングアームは レーシングスタントを使用すると、かなり安定しています。少し左右に振れますが、それでも 一般的なフロント廻りの作業には最適です。念のため、サイドスタンドを常時出しておきました。 何かの時の支えになるからです。
専門のジャッキを買うとかなりの価格になりますが、パンダジャッキはホームセンターでも 安く手に入ります。今回私の場合、実家のガレージに置いてあったジャッキを利用しました。 解体屋さんで、安く手に入り、加工出来る方にはおすすめです。ただし、大きめの単車に利用 する方、安全には十分気をつけて下さい。





その 11

タコメーターの交換

今回は、以前より問題の多い、タコメーターの交換です。電気式のメーターは以前に「HONDA  GB250」用を装着しましたが、振動で壊れてしまいました。
レース仲間から、「YAMAHA TZR50」用が使えると、聞いていましたので、ネット オークションにてアンテナを延ばしている事6カ月、やっと念願のタコメーターを手に入れる 事が出来ました。

TZR50 タコメーター

メモリが大きく刻んであり、見易いので気に入っています。後は取り付けの問題のみ。



TZR50 タコメーター 装着後の写真

自作したメーターステーに、ぴったりと着きました。動作も確実で、回転数の表示も 問題有りません。





その 12

2001

TUKUBA TOURIST TROPHY in  JUNE

平成13年6月24日(日)

前回のレース中の転倒跡も治り、1年ぶりにタイヤも交換し、単車の整備は順調に進んでいました が、問題なのはライダーの「腰」の調子です。「ぎっくり腰」とまでは行きませんが、骨盤の 真上あたりが痛く、そしてその廻りの筋肉も炎症を起こしていて、何回も医者に通って 注射をして頂きました。それでも痛みは取れず、これまで何回か練習走行をしましたが、 「腰」の痛みが気になってしまって、走行に集中出来ず、それでも22日の練習走行では、 18秒台まで、何とかタイムを縮めました。しかし、これでは入賞は無理です。後は 「火事場のくそ力」を信じ、レースの当日を迎えました。
3日前の天気予報では、レース当日は「雨」と言っていましたが、当日は梅雨の谷間の とても天候に恵まれた日です。天候が良いと、トップ集団は13秒台で走りますので、 何とか私も15秒を出して、後に付いて行きたいと思っていました。
今回、我がチームメイトのO選手とは、予選を一緒に走る事になり、ピット作業も少しは 緩和されました。もう一人くらいサポートしていただける人がいると、助かります。 誰か、いませんか?
長くサンディーレースに参加していると、いろいろな人が気を 使ってくれて、今回も、同じレースに出るN選手や、NTクラスに出るK選手、M選手の 配慮を頂き、ピットは取る事が出来ました。ありがとうございます。

結果は、

何も、頂けませんでした。

予選では、ベストタイム18秒の22番手でした。早めにコースインして、廻りの様子を うかがっていましたが、1台にしか抜かれなかったので、「みんなスローペースで、三味線 を引いている」と思っていました。しかし、「それにしても、抜いて行く単車がいつもより 少ない」と思い、スタンド前を走行中に電光掲示板を見ると、いつもの常連のゼッケンが 表示されていました。「これはいかん!!」と改心し、ペースを上げる事にしましたが、 練習走行と同じタイムしか出せませんでした。
前回のレースでは、予選・決勝とも「P ラップ」が使えたのですが、今回は使えません。ピットからのサインボードも出ず、 開催者の方、Pラップが使えるようにしてくれ!!と叫び ながら走っていました。しかし、参加者すべてが「Pラップ」を使っているわけでは 無いので、ハンディーが出ないようになったのかも知れません。確かに常時自分の 走行タイムが見れると、アドレナリンが豊富に出ます。

決勝は、いつも2クラスに分けられます。ある雑誌には、「Final 2」 は、リベンジクラスと書かれているようですが、そんな事は有りません。全て予選結果から 決勝のグリットが決まります。今回はなぜか、日頃の「仲間」が同じクラスになりました。 親友のO選手、ピットを取ってくれたN選手、去年の6月のレースで5位・6位を争った A選手、そして練習走行でよくお会いする人が、同じクラスでの決勝となりました。
レースが始まれば、前の人を抜くだけです。決勝が始まる前に、今回はNS−1クラスに出場しない F選手に「走行ラインとギヤーを変えたらタイムが出ない」と相談すると、「ファイナルを交換する か、以前の走行ラインをもっと攻めるか、どちらかにしないといけないよ」とアドバイスを 頂いていたので、決勝では今年から練習を始めた事を全て忘れる事にしました。
決勝が始まり、3週程すると、N選手がタイムを上げたようです。段々離されて行きます。 (キャブのセッティングに悩んでいたのですが、彼も決勝では、以前のセッティングに戻した ようです。)彼の後を付いて行こうと頑張りましたが、ついには見えなくなりました。その内 A選手が私の射程距離内に入ってきたので、最終コーナーでアウト側から追い越しをかけました。 突然A選手がアウトに膨らみ、私は外に弾かれ、その間にインから他の人に抜かれてしまいま した。アドレナリンが出っぱなしです。
何とかA選手を抜かし、(去年のお返しをして)まだ見えている選手の追撃に入ったのですが、 時既に遅く、9番手でゴールしました。
単車の調子を取り戻したN選手が、メインスタンド前で単車を止めている光景を見ながら、 ピットロードを走って、コースアウトしました。

「筑波ツーリストトロフィー」もだいぶ観客が増え、今後もっとにぎやかになる事を楽しみ にしています。次回は11月です。それまでに何とか14秒が出るように、「腰」を だましながら練習に励みます。



その 13

U型のキャブ、Fブレーキの装着

11月のレースに向け、いろいろと課題の多い単車を少しずつ改善しなければいけない。 自分の単車がどのくらいの仕上がりなのかは、どのライダーも一番気になる所である。そん な所に、O選手の「GOOSE 250」に乗らせていただける機会があり、大変 勉強になった。まずはその感想。
  1. エンジンパワーが明らかに無い。(車重が関係しているかも知れない。)
  2. サスペンションが良い。特にフロント廻りの剛性が高い。
  3. 振動が少なく、ストレスが少ない。
  4. フロントブレーキが良く効くし、コントロールがしやすい。
  5. エンジン回転が約8、500で頭打ち。
  6. 切り返しが素直である。(私の単車が素直でない事が判明。)
相対的に「足廻りが良いので、安心してコーナーリング出来る。コーナーのスピードを高めに 設定すれば、タイムは出る。」と思った。これは、今後O選手のテクニックが向上すれば、 抜かれる事は間違えないと思い、早速自分の単車の改良に入った。

まずは、フロントブレーキの交換である。1型と2型では、フロントキャリパーとマスター シリンダーが違う。今使用している物を分解整備して使ってもそれほど差が無い と思っていたが、1型のキャリパーには大きな問題がある。パットを支えているパット ピンが磨耗しやすく、使用している間に、ブレーキの利きが悪くなるのである。今まで 4セット程、パットピンを交換していたが、この際全てを2型に交換することにした。 2型のキャリパーにはレーシングパットも用意されているので、それを試すのにも良い 機会と考えた。


2型のキャリパー

外観上の大きな違いは、中央に丸い模様がある事くらいである。まずは問題なく 装着できた。パットは当面古いものを使っている。
しかし、ポンコツ屋で見つけてきたものを分解整備しただけなので、マスター シリンダーのピストンに不安があった。装着して時にそれを後悔した。何回やっても うまくエアーが抜けない。ハンマーで軽く叩いたり、練習走行の前には、必ずエアー 抜きを行った。その内に何とかレバーの反応が出てきた。



その次の問題は、「始動性能の向上」である。今まで使用しているキャブは、何回 分解整備しても、キョークが効かず、始動の度に、強制的にスポイトでガソリンを キャブに流し込んでいた。寒い時にはその作業を何回もしないと始動しなかった。 たまたま、ブレーキを買ったポンコツ屋に、2型のキャブもあったので、それを装着 した。


2型のキャブ

外観上の大きな違いは、セカンダリーキャブのダイヤフラムの負圧を大気に逃がす チューブが付いている事である。細かい所では、プライマリーとセカンダリーの 同調角度が違っている。
ジェットのセッティングも変わってくると思い、まずは今使用しているジェットを 装着し、試しに走ってみると、少し「段付き」が発生。これは、プライマリーと セカンダリーキャブの同調を調節することで直った。

キャブの交換に伴い、この際マフラーも新しいものに交換した。以前、ガレージ セールで入手した「新品」である。

しかし、ここで大きな問題発見!!

なんとマフラーステーが折れている!!


振動で溶接部分から取れたマフラーステー

ナントマフラーを支えているステーが振動で取れていたのである。古いマフラーを外し、 新しいものを付けている時に気が付いた。ノーマルのマフラーは3カ所、6本のボルトで 止まっているが、エンジン真下の膨張室の後部を止めているステーが取れていた。
ノーマルマフラーはかなり重い。それを止めている一番重要なステーが折れてしまって いた。残る固定部分は、エキゾーストフランジボルト4本と、サイレンサー固定ボルト 1本である。これを直すにはフレームを裸にして、溶接しなければいけない。



下から見た膨張室後部の固定場所

下から見ると、このように固定されていない。

レースまでには、直す事が出来ないので、このまま走る事にした。あまり長くこの 状態で走っていると、今度は他の部分にも影響が出るかも知れない。それにしても いろいろと壊れる単車である。

もしかして乗り手が悪いのかも知れない。



新品マフラーを装着

こうして新品マフラーを装着してみると、やはり黒い塗装とサイレンサーのシルバーが 似合っている。

今まで使用していたマフラーは、錆止めとして「亜鉛メッキ塗料」で塗装していた。 タンクの色に合わせる為に、その塗料を選んだが、やはりノーマル色が似合っている。



<3> 新品のマフラーは、キャブとの相性も良く、高回転までしっかりと回る。ハンドル 廻りには、今までとは違った振動が感じられた。少し周波数が大きくなった様だ。 もしかして、マフラーが大きく振動しているのかも知れない。

この話を聞いたN選手は「そろそろフレームを交換したら。筑波ばかり、走って いる(右コーナーが多い)と、フレームが曲がるし、振動で見えない所にクラック が入っているかも知れない。」と言っている。そろそろ全てを新しくしなければ いけないと考え始めた。

このホームページを公開してから、いろいろな人から声をかけられたり、メールを いただく様になりました。しかし、この場では細かなセッティング等は、載せない 事にしております。細かな所は実際にお目に掛かる機会が有りましたら、お話出来る と思います。


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その 14

2001

TUKUBA TOURIST TROPHY  in NOVEMBER

平成13年11月18日(日)

毎回レースの前になると、練習の少なさに反省しているが、今回も10月に体調を 崩し、十分な練習をしていない。それにあの「病気」が発生し、問題が少なくなる事の ない単車で、レースを迎えた。

その「病気」とは、オリジナル配線の断線である。今回のレースに向け、ブレーキと キャブ、マフラーのセッティングに気を取られ、すっかりと忘れてしまった。レース 前日の練習では、走行中にエンジンストップ。取り敢えず(毎回、この作戦で凌いでいる) 配線は直し、走行は出来る様になったが、いつ切れるか判らない。配線を直し、 予定より1本多く練習を走った。これでまた重大な発見をしてしまった。タイヤの グリップ感が無いのである。タイヤ交換を忘れた!!練習走行を終え、地元の タイヤ屋に在庫を確認すると、「在庫無」。仕方なく、今年最後のレースを このまま走る事にした。

今回は予選が「NMクラス」の次で、少しは朝の忙しさから、開放された。ピットクルーも 普段より1名多く、のんびりとしていた。しかし、誰もピットを取っておらず、今回も またN選手のピットを間借りする事にした。

車検では、リアブレーキペダルの戻りが悪いと指摘され、あわててピットに戻ると 運良くN選手のピットクルーが、ゴム紐でサインボードを直していた。1M程拝借し、 ブレーキペダルをゴム紐で持ち上げて、無事車検をパス。単車をウォームアップ エリヤに運び、エンジンを始動した。交換したキャブのチョークは無事に動いて、 暖気運転終了。そして予選の始まりである。

路面温度が低く、タイヤも磨耗しているので、十分に温めてからタイムアタックを しようと考え、2番目でコースイン。タイヤを十分温めてからタイムアタックに 入った。すると間もなく1台のSRXと絡み始める。「予選なんだから、俺の 邪魔をしないでほしい」と叫びながら、徐々にスピードアップし、サインボードを 見ながら18秒台を出した。本人は17秒のペースで走っているが、「吉野屋の 焼き魚定食」を食べた分、重くなったのかも知れない。

続いてO選手の予選の始まり。最近の練習では出ていないタイムを出し、「やはり、 普段使わないアドレナリンを多く出している」と関心した。

予選は2組行われるが、決勝は総合予選タイム順で2組に分けられて行われる。 予選総合上位は12秒台が一人、14秒台が3人、15秒台が7人、決勝レースが行われる 頃には路面温度も上がり、上位入賞は不可能と感じ、今回各クラス11位にTTT賞が 授与される事を知り、それを狙う事にした。と言っても、これはあくまでも冗談で、 実際にレースが始まれば、前にいるライバルを抜く事だけ、である。あいにくO選手とは 別の組で決勝を走る事になった。ピット作業が忙しい。サポートしてくれた人々には 頭が下がります。

決勝が始まる前には「ミーティング」が行われ、路面状況の確認、フラッグの確認等 が通達される。今回は「VIPルーム」で、初めて行われた。皆が緊張していると どこからか、若い女性の笑い声が聞こえる。レースクィーンが隣の部屋で笑っていた。 部屋の隅の冷蔵庫には憧れのシャンパンが冷やされている。ミーティング終了後、私の 後の決勝に出るF選手に「今ならシャンパン飲み放題!!」と、レース前の緊張を そらすために、詰まらぬ冗談で大笑い。でもF選手は5位に見事入賞。もう少しで シャンパンが飲める所でした。

私の決勝のポジションは、12番手である。もしかして、本当にTTT賞が取れるかも 知れないと思った。サインボードには、タイムと順位を出してむらうようにお願いし、 いつもより緊張して、グリットに並んだ。
日章旗が降られ、一丸となって1コーナーに突っ込んで行く。「みんな頑張るな!!」 と感心しながら、1週目は様子を見る事にした。ダンロップ下の切り返しで、GBが 転倒。裏のストレートで、だいぶ渋滞が収まり、スタンド前に戻ってくると、ブラック フラックが出ていた。私が通過するころには、旗が下げられたので、上位連中の中に ジャンプスタートした者がいると思ったが、念のため、振り返る様にフラッグタワーを 見て、自分では無い事を確認。2週目に入りサインボードを見ると、11位で通過。 「このまま行けば TTT賞」と真剣に考えた。しかし、前方を走るライダーがあきら かに私より遅い。仕方なく、パス。そして、裏のストレードで1台がピットイン。 「もしかして9位?」と思っていると、イン側から、刺される。刺されるが立ち上がりが 遅いので、その単車をパス。またイン側から刺され・・・・・。こんな場面を何週か こなしていると、その内にあっさりと抜かれた。後半、上位で1台転倒、これで私の 順位は「8位」、何とか前の単車に付いて行こうとしがみついていると、 その前車の遥か前方に 見慣れたヘルメットを発見。N選手が見え始めた。こうなると、11位どころでは 無くなる。懸命に後を付けると、ナントそこで「チェッカーフラッグ」。今年最後の レースは転倒も無く、怪我も無く、終わりました。

レース終了後に知ったのだが、転倒したGBにも「ブラックフラック」が出ていた。 2台転倒、1台ペナルティー、何とも幸運な8位でした。

N選手は6位入賞。私のタイムが向上して、追いついたのかも知れないと思い、 ピットに戻りタイムを確認してみると、それほど上がっていない。不思議に思って N選手に聞いてみると、彼の単車のシートを止めているボルトが外れ、シートが ズレてしまって、満足に走れなかったとの事。やはり日頃の練習の成果が如実に 現れると実感し、もっと練習する決心をした。

次はO選手の決勝。実は彼と同じ決勝を走るT選手の「NZ」、フロントブレーキの 利き具合が悪いと何回もキャリパーを交換しているので、決勝までの明いた時間に 少しちゃちゃを入れた。パッドを交換したり、パットにヤスリをかけたりして、 お手伝いをしたのだ。いろいろと試してみて、パッドを厚い物に交換してみると 「今までより良くなった」と喜んでいた。これはもしかすると、O選手を 抜かしてしまうかも知れない。同じチームとして、「大きなお世話」をしてしまった と反省。事実、彼らの決勝は、序盤から二人の大バトルになり、お互いタイムを 更新して、面白そうにレースをしていた。あいにく終盤にT選手がO選手を 抜き、おまけにバックマーカーにならずにゴールイン。O選手はほんの数秒違いで ラップされてしまった。

NTクラスにはいつも練習でお見かけするM選手が出ていました。大排気量の 単車を相手に、650ccの単車で見事6位入賞。パワーのハンディーを腕で 見事に打ちのめしました。彼のアグレッシブな走りには、勇気が沸いてきます。
同じNTクラスの常連、K選手が出場されなかったのが、少し残念です。

次回2002年は、2月23日(土)に行われます。今後私の単車がどのように 壊れて行くか(笑)、楽しみです。



その 15

マフラーステーの溶接

前回のレース終了後に発見したのですが、サイレンサー固定ボルトがレース中に 取れていて、マフラーステーが無いと、余計な振動が発生していると感じ、 2月のレースまでには、何とかマフラーステーの溶接を行いたいと思っていたら、 レースで知り合ったT選手の友人に半自動溶接機を所有している人がいて、T選手の ご好意により、彼のガレージで溶接していただける事になりました。
当方、溶接の心得が無く(遊び程度に溶接棒を使った事だけ)、その「半自動機」 にも興味があったので、ビールケース片手に(片手では持てないが)、彼のガレージ まで出向きました。


溶接風景

当初、エンジンを下ろしてフレームを逆さまにして行うと思っていましたが、 協議した結果、横にしても作業に支障が無い事が判明し、早速写真の様な格好で 行いました。
当方は慣れていないので、ガレージのオーナーのT氏が行ってくれました。



溶接後のステー

かなり丁寧に溶接されていました。本来の溶接よりも強そうです。
他の部分も、強度を増すために溶接しようかと思いましたが、溶接歪みが出ると 思い、またレースのレギュレーションにも反すると思い、やめておきました。
それにしても、エンジン下部はオイルが付着して汚れていました。オイル漏れは 無くとも、どこからかにじんでいるようです。



 T氏はとても立派なガレージを所有しており、「恵まれて環境だ」と関心 するばかりです。作業の途中もガレージの中をキョロキョロと眺めていました。 「ガレージもこの溶接機で作りました」と、とても器用な方です。彼は普段 SR改に乗っています。公認車検をとっており、リアディスクブレーキ化 されたとてもきれいな単車でした。この場を借りて、再度御礼申し上げます。

ところで、また問題発生。今回単車を横にした時に、どこからか液体が 漏れてきました。「オイル」と思っていましたが、匂いを嗅いでみると、 どうもさびが混ざった水です。雨の日も走ったので、パイプフレームの 中に入った物と思っていましたが、なんと、シートフレームに長さ2センチ 程のクラックを発見。そこから漏れていました。目測で単車後方から シートフレームを見ると、全体的に右に少し曲がっていました。「そこも 溶接しましょうか?」と訪ねられましたが、以前N選手が予備のフレームを 譲ってあげると言っていた事を思い出し、今回は修理しませんでした。



その 16

Fフォークスタピライザーの制作

この単車でレースを始めたころから装着していた「デイトナ製3ピーススタピライザー」に 疑問を抱くようになって来ました。どうもフォークの動きがスムーズではないのです。 前回のレース前にそれを外してノーマル状態で走行してみると、 フォークの動きが良い事が判明しました。そこで、今回、フォークの 動きを邪魔することなく、十分な強度を持った物を自作することにしました。 純正で着いてるアルミの プレートと同じ構造にして、材質を固いものに、そして厚い物を制作することにしました。


自作スタピライザー

知り合いの倉庫に寝ていた15ミリ厚のアルミ板を拝借。それにはフライスで面取り 加工してあり、きれいな平面が出ています。手元にあったジュラルミンと硬度を比較すると、少し 固い様です。どうやらプラ用の金型に使う物らしい。
純正のスタピライザーを外し、寸法を取って、ボール盤で外周に2ミリの穴を開け、鋸で切り取り 後は取り付け穴を開けただけ。裏にはフェンダーの「逃げ」を作ると、意外に簡単に 制作できした。フェンダーの位置が変えられるように取り付け穴を2セット作りました。実際に 装着して、感じの良い方を正式な物に決定し、後は「沈めフライス」でボルトヘッドが出ないように 加工。仕上げはアルミ専用の研磨剤で磨きました。



大分重くなってしまいましたが、フロントフォークが障害なく動いている様です。体重をかけて 押しても、スムースに上下するし、走ってみても、問題なさそうです。




その 17

2002

TUKUBA TOURIST TROPHY  in FEBRUARY

平成14年 2月23日(土)

単車の趣味のため、とても大切な事に区切りを付け、年明けから練習を行いました。一人で 行く事もありました(本来は同行者が必要!!)。しかし、単車の振動のせいか、タイムを 計る「Pラップ」が動かず、たまに同行してくれるS選手にタイムを計って頂き、少しずつ 向上してきました。
しかし、毎回タイムが出る「Pラップ」だと、ラインを変えて走ったり、ブレーキを遅く したり、試行錯誤しながらタイムを見れますが、ピットサインを出していただいてもそれは 1週前の走行タイムなので、何をやってタイムが向上しないのか、分かりません。それでも スタートラインを通過する時のエンジン回転数を目安に、練習してきました。

結果は、 11位、「TTT賞」をいただきました。

毎年、最初のレースは寒い時期に行われるため、参加台数が少なく、今回も23台の参加 です。よって予選も決勝も1クラスです。これは予想出来ましたが、参加者を見てびっくり。 表彰台を経験している参加者が多いのです。早い連中は、寒くても参加します。遅い連中が 少ないのです。これは私の予想以外でした。そして、「あわよくば入賞?!」という甘い 予想は、レースを始める前に消え去りました。
されば、残るは副賞です。今回は「2002年2月23日」です。すべての数字を足すと 「11」になります。今回各レースの11位が「TTT賞」に設定されました。 そして、それが今回の目標になりました。(「もっと高いところを目指さないとダメ。」と 思いながらも、現在のタイムではそれが限界である事は明白)

受け付けを終え、車の中でパンフレットを眺めながら、サポートに来てくれたS選手と O選手、3人で上記の様な今日のレースの打ち合わせをしていると、突然O選手が大きな 声を上げ笑いだす。不思議に思い、もう一度パンフレットを見ると、その中の写真の一枚に 私の姿が有りました。当然、私も大声で笑いました。「む〜ん、なんとも情けない姿!? どこから見てもただのスケベ親父だ」と心の中で、笑いながら・・・・。

毎回、早い時間に車検、予選、そして決勝が行われますが、今回は後ろから2番目なので、 すべてに余裕がありました。「時間感覚がいつもと違うと調子が狂う」と、NS−2クラス 最高年齢者同士のT選手と、詰まらぬ冗談で緊張をほぐしていました。

そして予選が始まりました。予選時間は15分もあるので、十分にタイヤを温めるため、 5週ほど周回を重ねてから、タイムチャレンジしました。最近練習でもタイムが上がって 来たのですが、その分フロントサスがコーナーの出口で暴れる様になり、今回のレース前にも サスオイルの固さと量を変えて見ましたが、何をやっても、解決出来ません。予選でも クリッピングを過ぎてアクセルを開けたい時にフロントが暴れ、思うようにアクセルを 開けられませんでした。それでもサインボードでは16秒の後半が確認出来たので、 「練習どおりの結果」と納得。15分の予選も無事終わりました。

予選を第一ヘアピンで見ていたM選手から、「フロントが逃げています。ブレーキの ポイントが少し早い様です。最終はすぐにインに付かずに、もう少し外を走った方が ラクですよ」とアドバイスを頂きました。しかも、フロントが逃げる点に付いて、その 対策も教えていただき、早速サスのセッティングを変更しました。セッティングを レース直前に変える事には不安も有りましたが、彼の理論があまりにも納得の 行く説明だったので、疑いもなく、しかし大幅に変更するには手持ちの部品では 出来ないので、できる限りの事を行いました。 そして決勝です。いつもどおりグリッドの前の方には、入賞経験者がずらりと並び、後ろから 見ていると余裕さえ感じます。とても緊張していましたが、エンジンを始動すると、落ち着きを 取り戻し、スタートでは、3台ほど抜きました。2週してもトップグループが前の方に見えます。 「タイムが早くなると、いつまでもトップグループが見える」と関心していました。前が見える 時はピットサインなど見る余裕はありません。後ろからつつかれるのを抑えながら何とか前車に 着いて行く事で、頭がいっぱいです。抜いた記憶はあまりありません。2台ほど抜かされました。 そして転倒者、エンジントラブルでスピードダウン、など自分の実力で順位を上げる事は ありませんでした。しかし、集団の中程にいる事は実感出来、やっとレースらしいレースを やっていると思いました。
昔、練習の時、エンジン始動に車のバッテリーを貸したSRXに、1コーナーのインで刺され、 スリップを使って追い抜かし、また1コーナーで刺されるという楽しいレースを2週ほど、 後半になり疲れてくると、彼にあっさりと抜かされ、しかも離されてしまう自分に情けなく 感じ、それでも今までとは違ったレースを楽しみました。結局彼は、エンジントラブル(?) で減速、そのおかげで11位でゴールしました。

ピットに戻るとS選手が「何位だと思う?」と聞いてきましたが、本人はサインボードを見る 余裕も無く、分かるはずがありません。結果を聞いて、今日のレースの目標を手に入れた事に とても満足しました。

M選手のサスのアドバイス、本当にありがとうございます。次のレースまでにはもう少し まともなセッティングで望みたいと思います。
優勝したのは、3人いる最高年齢者のうちの一人です。「レースと年齢は関係ない、後は やる気と体力と練習である。」とても充実したレースでした。ちなみに「TTT賞」の 商品は「シルコーレン」の4リットルオイル。そして、表彰式の「ジャンケン大会」では アプリリアの傘を取りました。「重ね重ね(インタビューの時に使った冗談)、ありがとう ございます。」



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